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3ヶ月の間に出荷台数が100万台を計上したのは、これが初めてだという。
最近、VR市場が当初想定されていたよりも成長が鈍いことなどが各所で指摘され、問題視されている。しかし、こうした評判とは裏腹に、VR業界全体の取り組みが実績として積み重ね上げられている様子が伺えるだろう。
100万台の販売台数の中で、トップの売上実績を誇っているのはソニーのPSVRで49万台で、これに続く2位がOcukus Riftで21万台、3位はHTC VIVEで16万台となっている。
なお、これらソニー、Oculus、HTCの発売するヘッドセットが、VRヘッドセット出荷台数全体の86%を占めていたようだ。
なお、Canalysの分析ではSamsungのGear VRやGoogleのDaydreamなど、ビューワーの構造が比較的シンプルなヘッドセットは除外されており、その点には留意しておく必要がある。
Oculus Riftは大幅に売上を伸ばしたが、ここにはサマーセールとして実施した、2万円超えの期間限定割引キャンペーンが大きく影響していると思われる。値下げによりOculus RiftはPSVRとほぼ同額にまで価格を抑え、消費者の注目度を集めることに成功した。
Canalysでリサーチアナリストを務めるVincent Thielke氏が述べる通り、ヘッドセットの売上実績に大きく関わるのは、デバイスの価格だ。今回の成功を受けて、Oculusは12月にはより大幅なディスカウントセールをおこなう可能性もあるが、現段階では不明のままだ。
Canalysのレポートには、日本がアジア地域でのVR普及に果たしている役割についても分析し、その点で日本を高く評価している。
レポートは、日本にはVR ZONE SHINJUKUのようなVRアミューズメント施設もあるうえ、アニメやゲームなどをベースとしたVRコンテンツを生み出す力も備わっていると分析する。
なかでもVR普及に一番大きな役割を果たしているとCanalysに評価されているのは、やはりソニーだ。PSVRは日本のVRヘッドセット市場の80%を占めるシェアを誇っており、今後もこの傾向は続いていくとみられる。
またレポートは、DoomやSkyrim、Gran Turismoといったビッグタイトルとのバンドル版は、PSVRの出荷量を増加させる誘因になるだろう、とも指摘している。
Canalysは2018年にはVRヘッドセット市場は大きく発展を遂げることになるだろうと予測する。
その最も大きな要因はWindous MRヘッドセットの存在だ。
HPやLenovo、Acer、ASUS、DELLなど有名PCメーカーが多数開発に参入しているこのヘッドセットは、製造業の現場などのビジネス目的や、ヘルスケア分野への活用が考えれるなど、様々な可能性を秘めたデバイスとなっている。
2018年以降、大規模な導入を検討するエンタープライズが続々と現れれば、Windous MRヘッドセットが市場において大きな存在感を発揮することになるのは間違いないだろう。
参考URL:
Canalys, VentureBeat
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