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ユーザとしてVRを体験したことがあれば、自分でもVRコンテンツを作成してみたいと思ったことがあるのではないだろうか。普段から写真や動画を撮影しているならば、VRデバイスを持っていなくても「流行の360度動画を作ってみたい」と考えることもあるだろう。
PCベースのハイエンドVRヘッドセットでプレイするVRゲームを開発するには専門の知識が必要になるが、特別な技術を使わないシンプルな360度映像ならば360度の撮影に対応したカメラがあれば作ることができる。クラウドファンディングを実施しているFusion Lensを使えば、専用のカメラがなくてもiPhoneで360度撮影が可能になる。
通常、360度の写真や映像を撮影するためには特別なカメラが必要になる。個人ユーザ向けの小型カメラからプロ向けの大型のものまで種類は豊富だが、扱いが難しいことや価格が高いことが難点だ。その点、Fusion Lensは小さくて40グラムと軽く、価格も69ドル(7,800円)と控えめとなっている。
本体サイズや価格を抑えられたのは、iPhoneを活用しているからだ。Fusion Lensは独立した360度カメラではなく、iPhoneのカメラで360度の撮影を可能にするアクセサリである。
レンズそのものは電源を必要せずバッテリーを搭載していないため、他社の360度カメラと比べると重さは半分~3分の1程度だ。価格も3分の1である。
iPhoneに合わせて設計されているのでAndroidユーザは利用できないが、手元にiPhoneがあればすぐにFusion Lensを使い始めることができる。
Fusion Lensの特徴は、扱いの容易さだ。iPhoneのカメラを利用しているため、ただレンズをiPhone本体に取り付けるだけで使える。
カメラのバッテリーを心配する必要はなく、Bluetooth接続を待つ手間もない。面倒な接続をしなくても、Fusion Lensを持ち歩いていればすぐに360度撮影を始められるのが優れた点だ。
Fusion Lensは、iPhoneに取り付けるだけで最適な位置にレンズが来るように設計されている。そのため、対応機種はiPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plusのみと限られている。
だが、現バージョンの出荷後にiPhone XやAndroidスマートフォンに対応するFusion Lensのプロジェクトも立ち上げる計画のようだ。Androidスマートフォンは機種によって形状のバリエーションが幅広いので対応が難しそうだが、iPhone Xユーザは期待できそうである。
また、同じ理由でケースを付けた状態のiPhoneでは使えないかもしれない。Fusion Lensの内側にはシリコン素材が使われていて、裸のiPhoneに取り付けても本体を傷つけるようなことはないという。
Fusion Lensは現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoで量産に向けて資金を集めている。
目標金額は1万ドル(114万円)で、期間は12月12日までだ。
これまでに72人の支援者から目標の半額となる5,018ドルを集めることに成功している。
Fusion Lensの販売価格は69ドルを予定しているが、早期に支援を行えばより安く手に入れることも可能だ。
1セットあたりの価格は39ドル(100人限定)、44ドル(200人限定)、49ドル(800人限定)と段階的に上がっていく。また、2セットまたは20セットのまとめ買いも可能となっている。
通常のFusion Lensの他に、限定のヴィンテージ・コレクションも78ドルで提供される。
最低価格ならば4,500円と送料で、360度撮影が可能なレンズが手に入る。
支援者にFusion Lensが届くのは2018年の2月になる予定だ。世界中への発送を受け付けている。
支援者に提供されるものではない製品版が製造されるのは、2018年4月から5月頃になるようだ。
Fusion Lensは、過去にNoMatterWhatとして紹介されたことがあるプロトタイプが進化したものだ。画質にこだわるならば専用の360度カメラを使うべきだが、低価格で購入できて簡単に扱える360度レンズで6K画像が撮影できれば需要はあるだろう。
iPhoneでしか使えないのが弱点だが、iPhoneを所有するVRユーザならば初めてのVRコンテンツ作りに活用できそうだ。
参照元サイト:Indiegogo
参照元サイト:Fusion Lens
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