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カスタマイズ可能なアバターを使って他のVRユーザとコミュニケーションしながら、ペイントボールでの撃ち合いやバスケットボール、卓球といったゲームを遊べる『Rec Room』はPC用の無料VRコンテンツだ。HTC ViveとOculus Riftに対応しており、無料ということもあって非常に人気が高い。
デベロッパーのAgainst Gravityはこの作品のPSVR対応を進めており、現在は条件に合う一部のプレイヤーのみが参加できるクローズドベータテストが実施されている。今月、ついに一般のPSVRユーザもRec Roomのベータテストに参加可能になるようだ。
Rec Roomは、2016年の6月にSteamに登場したソーシャルVRプラットフォーム、もしくはアバターを使ったVRゲームだ。登場時はコミュニケーション機能+ミニゲームのように語られることが多かったが、度重なるアップデートによってゲーム部分だけを見ても遊べる作品となっている。
しかし、Rec Roomの各ゲームは他のプレイヤーとの対戦や協力が前提となっている。一人でやり込むタイプのゲームではなく、フレンドと一緒にプレイするかその場で出会ったプレイヤーと即興のチームを作って遊ぶようなゲームばかりだ。
Facebookの『Spaces』のようにゲーム性のないコミュニケーションアプリというわけではないが、その部分に重点が置かれていることは明らかである。
肌や髪の色、服装など外見をカスタマイズできるアバターと、ハンドトラッキングコントローラーを使った直感的なボディランゲージでのやり取りがコミュニケーションを助けてくれる。言葉が通じない相手とでも、ボイスチャットではなくジェスチャで意思疎通が可能だ。
このジェスチャは見た目だけのものではない。他のユーザとハイタッチでフレンド登録をしたり、ジェスチャで相手をブロックしたりといった実用的な機能もある。
2016年には多くのVRゲームやコミュニケーションアプリが登場したが、有料のものでも売りっぱなしになってしまった作品が少なくない。特にRec Roomのようにマルチプレイを根幹に据えたアプリでは、利用しているユーザが少なければさらに過疎化が進みがちだ。
Against Gravityは頻繁にRec Roomの更新を行っている。細かなバグの修正だけでなくアバターカスタマイズの拡張やゲームの追加も行っており、進化が続いているアプリと言えるだろう。
無料アプリということもあってHTC ViveやOculus Riftを購入したVRユーザの多くがRec Roomをインストールしており、爆発的に増えることはなくとも常にある程度のユーザを確保することに成功している。
初期から存在したゲームだけでなく、後のアップデートで追加されたシューティングゲームやRPG風のゲームも人気が高いようだ。あと付けで適当なコンテンツを追加しているわけではなく、質の高いアップデートが続けられている。
VRヘッドセットを購入する目的の一つとして、ソーシャルVRアプリでのコミュニケーションがあるというユーザは多いだろう。高速インターネット環境とVRデバイスがあれば、世界中の人とのコミュニケーションが楽しめる。離れたところに住んでいる友人とも、VR空間でのやり取りが可能だ。
そうしたソーシャルVRアプリにはFacebook Spaces、Oculus Rooms、Sansarなどがあるが、いずれも対応するプラットフォームが限られている。SpacesはOculus Rift専用、RoomsはGear VR専用といった具合だ。
自由にソフトウェアを開発しやすいPC・スマートフォンベースのVRプラットフォームに比べてPSVR用のソフトは限られており、ソーシャルVRアプリもない。Rec Roomが利用できるようになれば、PSVR用のコミュニケーションアプリを求めるユーザの受け皿になりそうだ。
Against Gravityは9月にRec RoomをPSVRに対応させる計画を発表し、先月からアメリカ大陸の一部のユーザを対象にしたPSVR版のクローズドベータテストを実施している。
今月21日から、PSVR版がオープンベータテストに移行するようだ。まだ正式な発売日は不明(PC版も正式版ではなくアーリーアクセスのままとなっている)だが、オープンベータテストに入れば誰でもPSVR版のプレイが可能になるだろう。
同社は、PSVRユーザもPC版をプレイするユーザとのクロスプレイが可能だとしている。また、PSVR版も無料で提供される。
現在でもユーザの多い作品だが、PSVRへの対応によってさらにユーザが増えることになりそうだ。
参照元サイト:Road To VR
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