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VRデバイスは、VRでしかできない体験をするために使うこともできる。だが、単に便利な作業ツールの一つとしてVRヘッドセットを活用することも可能だ。大きなディスプレイを設置するスペースが無い場合やノートパソコンのディスプレイで作業をしている場合は、『Bigscreen』などのバーチャルディスプレイを表示できるVRアプリを使うことで作業効率が上がるかもしれない。
VR空間に複数のバーチャルディスプレイを自由に並べて作業領域を広げることも、壁や天井一面の巨大ディスプレイを作って映画やゲームを楽しむことも可能だ。PCゲームをVR空間でプレイできるのはもちろん、家庭用ゲーム機のゲームを遊ぶこともできる。
Bigscreenチームが公開している方法に従えば、ストリーミングアプリのないNintendo SwitchのゲームでもBigscreenで楽しめる。
Bigscreenはユーザのアイデア次第で様々な目的に使えるVRアプリだ。アプリ名の通りに大きなスクリーンを使って映画を見るために使えば迫力満点だし、画面を共有して会議を行えばリモートでも効率的に会議を進めることができるだろう。
映像の品質向上や負荷軽減を含むアップデートも頻繁に行われており、7月に行われた大型アップデート以降は30fpsの1080p映像を共有することが可能となっている。60fpsや90fpsの映像ほど滑らかではないとしても、離れたところにいる相手の画面を見られるツールとしては高品質な映像に対応する。
Bigscreenは単なる画面共有・バーチャルスクリーンアプリの枠内にとどまっていない。
バーチャルスクリーンを表示するVR空間はクルーザーや会議室、シアタールームなどが用意されており、目的に合った環境が利用できる。The Cinema Updateでは30メートル級の巨大スクリーンを備えた映画館も追加された。
この映画館には映像が始まると照明を落としてくれるライティングシステムも設置されており、本物の映画館のようだ。40人の観客NPCも用意されているので、一人で利用していても寂しくなることはない。
さらに9月のアップデートではアバターのカスタマイズ機能が強化された。
主人公の外見をカスタマイズする機能が存在するゲームも多いが、一人で遊ぶならば自分の好みで適当に設定するだけで良い。デフォルトのままやランダムにパーツを組み合わせる機能を使うのも良いだろう。
しかし、Bigscreenはマルチユーザに対応するアプリだ。もちろんユーザネームで相手を識別することは可能だが、アバターは自分を表現するものとして機能する。髪、目、肌の色や服の組み合わせは数百通りにもなるので、好みのアバターを作ることができるだろう。
Bigscreenの用途として、PCゲームを大画面で遊ぶというのはこれまでにもあった。BigscreenではVR非対応の一般的なPCゲームの画面をバーチャルスクリーンという形でVR空間に持ち込むことができるため、特に難しい設定をしなくてもVR空間でゲームができるのだ。
他のプレイヤーと画面を共有できるため、同じ空間で協力・対戦ゲームをプレイしたり、ゲームをしている様子を横から眺めたりといったことが可能になる。オンラインゲームでも実際に同じ場所に集まってプレイしているような感覚で遊べるので、Co-opでは有利になるかもしれない。
家庭用ゲーム機では、映像をテレビに出力するのが一般的だ。PCモニタとゲーム機をHDMIケーブルで繋げばディスプレイにゲーム画面を映すことはできるが、Bigscreenで家庭用ゲームをプレイするにはもうひと工夫必要になる。
PS4やXbox Oneの場合は、それぞれのゲームをストリーミングするためのアプリが存在する。PS4にはRemote Playアプリがあり、Xbox OneにはWindows 10 Xboxアプリがあるのでこれらを利用しよう。
問題はNitendo Switchの場合だ。SwitchにはPCに映像をストリーミングするようなアプリがないため、キャプチャカードが必要だ。
アプリのインストールやキャプチャカードの設定を済ませればPC上にゲーム画面を表示できるようになる。あとは、Bigscreenでそのキャプチャ画面をバーチャルスクリーンとして表示させれば良い。
マシンには高い映像処理能力が要求されるが、Switch以外ではハードウェアを追加することなくVR空間で家庭用ゲーム機のゲームが遊べるようになる。家庭用ゲームをバーチャルな大画面で遊びたい、Bigscreenで他のユーザにプレイを見せたいというときには役に立つ方法だ。
詳しい手順は、Bigscreenチームが公開している。
参照元サイト:Road To VR
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