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アメリカのスタートアップMakeSapceはレンタル倉庫サービスを展開しているのだが、このサービスは従来の同種のそれとは際立って異なる特徴がある。
従来のレンタル倉庫サービスとは、特定の物理的な場所に企業が用意した倉庫に、ユーザが預けたいモノを自分で運んで倉庫に入れ、倉庫から預けたモノを出すときも自分で行う、というのが主流であった。
MakeSapceが画期的なのは、今までユーザが行っていた預けるモノの運搬をサービスを提供する企業が代行するところにある。
同社のサービスを使うときには、以下のような手順を実行することになる。
同社は以上のサービスを2013年から始めており、現在はニューヨーク、ワシントン D.C、シカゴ、ロスアンゼルスの4ヶ所で事業を展開している。
同社のサービスはベンチャーキャピタルから高く評価され、2016年には1,750万ドル(約20億円)の資金調達に成功している。
同社は、提供するサービスの利便性をさらに高めるべく公式アプリにARKitを活用したAR機能を追加した。
追加した機能は、今までユーザが行っていた預けるモノのサイズを測って、最適なレンタルプランを選択する手順をより簡単にするものだ。
具体的には、今まではユーザが自前のメジャー等を使って預けるモノのサイズを測っていたのを、アプリのAR機能を使って測れるようにしたのだ。この機能を使えば、ユーザはわざわざ自前のメジャーを使わなくて済む。
AR機能で測ったサイズ情報はそのまま預けるモノの情報としてアプリに保存され、その情報をもとに最適なレンタル倉庫プランを自動計算する。こうしたAR機能が追加されたことによって、ユーザはまさに公式アプリを使うだけで自宅のモノを預けられるようになるのだ。
リアルな空間を計測できるARKitの機能は、インテリア関係のアプリと相性がいいのは当然とも言える。本メディアでもARKitを活用したインタリアアプリを紹介してきた。
スウェーデン生まれの家具量販店IKEAは、同社の家具をAR空間上に配置できるARアプリ「IKEA Place」を2017年9月後半にリリースした。
同アプリの最大の特徴は、ソファーやコーヒーテーブルなど2,000点を越す家具を3Dモデル化して収録し、AR空間上に配置可能なようにしている点にある。2,000点というのはアプリローンチ時点での配置可能な家具数であり、徐々に増やしていく予定だという。
同アプリには適切な空間認識能力が備わっており、アプリをスマートフォンにダウンロードして自室をスキャンすれば、カタログに登録されているデジタル家具が部屋のサイズに応じて自動的に縮小されて表示される。
リサイズの正確性は98%とのことで、かなり適切に家具のレイアウトシミュレーションがおこなえそうだ。さらに動画からも分かるように、配置した家具を360°回転させることもでき、多角的な視点から家具のレイアウトについて検証できるのだ。
「RoomCo AR」は、20ブランドから実際に販売されている商品の3Dデータを、AR技術を用いてスマートフォンの画面上に実物大で表示することのできるアプリだ。
同アプリから閲覧できるアイテムの詳細ページから「このアイテムを部屋に配置」ボタンを押すと、そのアイテムをAR配置することができる。
リアルな空間を計測できるARKit(およびARCore)は、従来のアプリでできなかったタスクが可能となるので、既存のアプリを大きく進化させるポテンシャルがある。今後も、AR機能が追加されてよりユーザ・フレンドリーとなるアプリが増えることだろう。
ソース:NextReality
https://mobile-ar.reality.news/news/apple-ar-makespaces-iphone-app-takes-soul-crushing-boredom-out-storage-planning-0180733/
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