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ARヘッドセットを開発するMagic Leapは、先日同社が開発したARデバイスを半年以内に出荷するとのニュースが報じられた。また、同社は巨額の資金を調達したスタートアップ企業としても知られているが、これまでに製品発表を一度も行っておらず、同社の動向や開発中のデバイスについても未公表のままだ。
そんなMagic Leapは9月27日に同社のウェブサイトをリニューアル。これによって同社が近々製品を発表するのではないかという憶測が高まっている。
Magic Leap社は現在、同社がDigital Lightfieldと呼ぶディスプレイ技術を用いたARヘッドセットを開発しているとされる。しかし、デバイスの詳細などはこれまでに一切公表されておらず、同社がどのような製品を開発しているのかは不明なままだ。
しかしながら、同社はこれまでにも主要な投資機関から巨額の資金調達をしていることでも知られている。
Magic Leapは2016年に米国のAR市場で最も多額の投資を受けた企業だ。昨年米国でARに投じられた資金の総額は10億7,000万ドル(約1,202億円)だが、その74%に当たる7億9,300万ドル(約891億円)もの額が、消費者向けの製品はおろかプロトタイプすら発表していないこのスタートアップ企業に集まっている。
また、Bloombergによると、現在Magic Leap社に対してシンガポールの投資企業テマセク・ホールディングスが5億ドル(約553億円)の投資を検討しているとのことだ。この投資によってMagic Leap社の評価額は60億ドル(約6,600億円)近くになるという。
この投資について、現在のところMagic Leapもテマセク・ホールディングスも公式コメントを控えているが、開発に数年単位の時間をかけ、巨額の資金を投じたデバイスがどんなものになるのか、期待は高まる一方だ。
それだけに、9月27日に行われたMagic Leapのウェブサイトとソーシャルメディアチャンネルのアップデートは、同社の久々の動向として注目されている。同社が近々製品を発表するのではないかという予測に繋がるからだ。
これまで同社のウェブサイトでは、広大な体育館の中に巨大なクジラがAR表示されている画像を確認することができたが、アップデート版のウェブサイトでは3Dのロボットのマスコットが表示されている。現在のところウェブサイトには同社の動向を示す情報などは記載されていない。
同社のメーリングリストにサインアップすることが可能で、最新情報をメール配信するサービスが利用できるのみとなっている。
ウェブサイトの「Careers」のページでは、同社が現在募集している職種の一覧を確認することができる。それによると、同社は現在250以上もの職種を募集しており、製品開発チームの拡大を行なっていることが伺われる。
企業の規模の拡大によって製品開発のスピードアップや、より高性能なデバイスの開発が可能になる。多額の資金と長い開発期間を経た同社のARデバイスがいつ登場するのか公式アナウンスはされていないが、先日、同社の開発するARスマートグラスが6ヶ月以内に出荷するとの情報が出ている。
Bloombergによると、Magic Leap社は6ヶ月以内に同社初となるARデバイスを出荷する計画を立てているという。
これは消費者向けのデバイスではなく、限定された小規模の人数向けの出荷となるようだ。これはMagic Leapから公式に発表された情報ではないので真偽は定かではないが、この巨額の資金を集めているスタートアップ企業がどのような製品を繰り出すのか、投資家や業界関係者が注目している。
同社のデバイスを試す機会を得た投資家からの情報によると、本デバイスは「ARスマートグラスよりは大きいが、VRヘッドセットよりは小型」という情報が出ている程度で、デバイスの詳細については現在のところ定かでない。
過去には研究用のデバイスとされる画像が流出したこともあり、また同社が2015年に特許を取得したスマートグラスのデザインなども公開されているが、これらのデバイスの画像が公開されてから時間が経っており、小型化が進んでいるものと考えられる。
処理を行う本体のサイズは不明だが、ゴーグル部分はかなり小さくなっているものと予測される。
先日Bloombergが公開した情報では、Magic LeapのARスマートグラスの価格は1,500ドルから2,000ドル(約16万円〜22万円)の間とのことだ。サイズは上記の情報通り、メガネより大きくVRヘッドセットより小さいものになるという。
また、研究用のデバイスと違って本体とゴーグル部分との接続がワイヤレスになっている。スマートフォン程度の大きさの処理部分が、ワイヤレスでゴーグルに情報を転送する仕組みだという
AR開発企業としては老舗と呼べるMagic Leapが開発するデバイスが、マイクロソフトのHoloLensやMeta社のMeta 2ヘッドセットなどのライバル機種と比べてどのような個性を持つデバイスなのかを知るべく、今後の展開に注目したい。
参照元:Road to VR Magic Leap Updates Site in Preparation for the “journey to launch”
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