Gear VR対応アクションゲーム「Wands」が、Pico社が開発するスタンドアロン型ヘッドセット「Pico Goblin」に対応する。


概要


「Wands」について


Cortopia Studiosが開発した「Wands」は、魔法使いの決闘をテーマにしたアクション/シューティングゲームだ。


19世紀のロンドンを舞台にした「Wands」は2016年にGear VR対応アプリとしてリリースされ、現在Oculus Storeにてダウンロードすることができる。


本作は受賞歴のあるタイトルで、2017年3月にサンフランシスコで開催されたGDCのMobile Gaming Awardsでは、「Best VR Game 2016」を獲得している。


本作は今月後半にOculus Riftでのプレイにも対応する予定だが、同スタジオの発表によると、中国のPico社が開発するスタンドアロン型ヘッドセット「Goblin」でのプレイにも対応するとのことだ。


「Pico Goblin」とは



中国のベンチャー企業、Pico社が開発するVRヘッドセット「Goblin」はスタンドアロン型のヘッドセットであり、使用の際にPC接続する必要がなく、スマートフォンや、トラッキングセンサーなしで動作することができる。


搭載するプロセッサはクアルコムのSnapdragon 820で、解像度は2.5Kと高画質だ。


また、3GBのRAMと16GBのストレージを備えており、外付けのマイクロSDカードによって128GBにまで増設することができる。また、バッテリー駆動時間は、コンテンツ再生やゲームをノンストップで再生した場合でも約3時間動作する。


前後左右上下のトラッキングが可能なトラッキングセンサーを内臓しており、対応コントローラーが付属する。またBluetooth 4.2もサポートしており、これによってヘッドフォンやオーディオ接続ができる。


現在プレオーダーを受付中


「Pico Goblin」は現在同社の公式サイトにてプレオーダーを受け付けており、269ドル(約29,000円)で予約を受け付けている。


Picoヘッドセット対応アプリ


Pico Goblinはまだ発売が開始されていないデバイスであるが、「Wands」はPico社製のヘッドセットへの対応を発表している。


Cortopia Studioの共同創業者であるRick Helgesson氏は、Goblinへの対応に関して以下のように語っている。


「Wands」は1年近くモバイルVR用のタイトルでしたが、ゲームのメカニックや最適化に関しては、ゲームのポテンシャルを十分に発揮するものではありませんでした。(中略)Pico社の開発チームが開発したSDKのおかげで、「Wands」を同社のデバイスに簡単に対応させることができました。「Wands」はPico Goblinでのプレイに適したタイトルになりました。

スタンドアロン型ヘッドセット


VRヘッドセットの次世代として注目されているのがスタンドアロン型ヘッドセットだ。


ワイヤレスでスマートフォンもハイスペックPCも必要とせず、デバイス単体のみでアプリを起動することができる。


そのためランニングコストを下げることが可能で、簡単にセットアップが出来て、ワイヤレスなのでケーブルに手足を絡ませることもなければ、動く範囲も制限されない。


現在、様々なメーカーがスタンドアロン型ヘッドセットの開発に取り組んでおり、複数のデバイスが今年後半にかけて登場する予定だ。


「Pico Neo CV」



Pico社はGoblinの他にも「Pico Neo CV」を開発しており、これは位置トラッキングが可能なスタンドアロン型デバイスだ。


クアルコムのSnapdragon 820プロセッサを搭載し、90Hzのリフレッシュレートの映像を1.5Kのディスプレイに投影することが可能で、高いスペックを有している。


ストレージは4GBのRAMと32GBのROMを搭載し、300mAhのバッテリーによって2時間以上の駆動を実現する。


「Pico Neo CV」は2017年中の発売を予定している。


「Vive Standalone」



HTCはクアルコムとの共同開発によって、スタンドアロン型ヘッドセット「Vive Standalone」を発表している。


ハイエンド機種に位置づけされる本デバイスは、ハイエンドプロセッサSnapdragon 835を搭載しており、位置トラッキングにも対応している。


HTCのVRコンテンツ配信プラットフォーム「Viveport」上のアプリを起動することが可能で、2017年後半のリリースを予定している。


「IDEALENS K2+」



「IDEALENS K2+」は日本でも発売されているスタンドアロン型ヘッドセットだ。


AMOLEDディスプレイが採用され、解像度は前機種「IDEALENS K2」より向上した2.5Kになり、視野角も120°と広範囲で、VRコンテンツを快適に楽しむ環境を提供する。


頭部を前後から緩やかに挟み込む装着方式や、眼鏡をかけたままでもピント調整がすぐに出来る手軽さが大きな特徴のHMDだ。


また周辺機器として、対応モーションコントローラーも日本で販売開始している。


参照元:VRFocus Cortopia Studios’ Magical Combat Title Wands Now Available On Pico Goblin


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 スタンドアロン型HMD「Pico Goblin」に、アクションゲーム「Wands」が対応