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7月29日にリリースされた、魔法使いとなり、ハンドコントローラーのジェスチャーで呪文を唱えるのが楽しいアクション・アドベンチャー「The Wizards(ザ・ウィザーズ)」が滅法面白い。
価格は2,249円。
中世ヨーロッパを彷彿とさせるファンタジーな世界観、美麗グラフィック、VR酔いが極めて起こりづらいポイント移動など、アーリーアクセス版ながら注目すべき作品だ。
Carbon Studioが制作するアクションアドベンチャー。Oculus StoreとSteamにてダウンロード可能でHTC VIVEとOculusRiftに対応。
主人公は魔法使いとなってモーションコントローラーを駆使し、強力な魔法を使いながら、怪物の軍団と戦っていく。
ジェスチャー操作で魔法を繰り出す様は、まるで子供の頃、魔法使いになることを夢見ていた時に抱いた幻想が現実になったかのように感じられる。
グラフィックは非常に美しく、VRゲームにありがちなチープさを微塵も感じさせない。日本人のRPG好きなゲーマーが大好きな、ファンタジーの世界観を十分に堪能し、ドップリとハマることができるだろう。
ややモンスターのグラフィックや挙動はコミカルで、リアリティや迫力に欠けるきらいはあるが、没入感の高さは本作の大きな魅力となっている。2000円代の価格に見合った、むしろそれ以上の満足感を与えてくれるだろう。
本作はHTC VIVEやOculusのハンドコントローラーを使ったジェスチャーで魔法を繰り出すことが最大の特徴。
このアクションは、少年少女の夢を体現できるといっても過言ではない。
雨の日に傘を振り回して「ダイの大冒険」のアバンストラッシュだとか、「るろうに剣心」の天翔龍閃だとか、「ドラゴンボール」のかめはめ波やファイナルフラッシュを打とうとごっこ遊びした少年少女はきっと多いだろう。自分だってそうである。
・手を伸ばせば、腕を十字に交差させれば、魔法を唱えることができる。
・氷の弓を発動させ、背中に手を回し、矢を取り出し放つ。
・万能感を美麗なグラフィックの、ファンタジーの世界でこれでもかと堪能できる。
これぞVR! これぞ魔法!これぞ21世紀!
自分は興奮の雄叫びをオフィスであげずにはいられなかった。
昔、Wiiで任天堂から、北欧神話を舞台にしたファンタジーアクションが発売されていた。タイトルは「斬撃のREGINLEIV」。開発は『地球防衛軍』シリーズを手がけたサンドロット。
Wiiのコントローラーを使い、モーションセンサーで剣や槍、弓などでの攻撃や魔法を使い、群れをなして押し寄せる敵軍を一刀両断したり、遠く離れた敵を魔法で粉砕するド派手な、隠れた名作アクションだった。
本作は、魔法使いとなって、炎、氷の弓、電撃など、様々なアクションを取れるという意味で、「斬撃のREGINLEIV」、あるいは「無双シリーズ」などを正当なアップデートした作品なのだと思う。
まあ、魔法使いだけど、結構体力も使いますね。フィジカルが重要ですね。魔道士も。
本作はルームスケールのVRアクションだが、移動方式は自由移動ではなく、テレポート移動と視点移動だけになっている。これにより自由度はやや狭まれるが、VR酔いはかなり起こりづらい。勿論、トラッキング精度なども高いから、というのもあるだろうが…。
VR酔いはVRゲームの最も忌避すべき障壁と言えるだろう。そして、魔法使いがテレポートするのはなんら不自然なことではない。ゲームシステムと世界観に矛盾がない、というのは思いの外、プレイヤーの満足度に密接な関係があるのだと改めて思い知らされた。
今回プレイしたアーリーアクセス版では英語と中国語のみに対応している。
本作はストーリーも充実しているので、今後は日本語対応にも期待したい。勿論、魔法を習得時はチュートリアルが充実しているのだが、新しい魔法を覚えた時などは、英語のジェスチャーを理解しなくては先に進めない。とりあえずプレイする際は英語字幕をオンにするのをオススメしたい。
筆者などはテレポートや弓を引く、扉を開けるなどのアクションを理解するのに数分かかってしまった。洋ゲー慣れしたユーザー以外はちょっと苦労するかもしれない、という点は若干残念だ。
それを差し引いても、こんなにエキサイトさせてくれるVRアクションはそうそうない。完全にオススメである。
タイトル | The Wizards(ザ・ウィザーズ) |
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ジャンル | アクション,アドベンチャー,早期アクセス |
開発元 | Carbon Studio |
パブリッシャー | Carbon Studio |
リリース日 | 2017年7月28日 |
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