- 週間ランキング
同メディアによると、Facebookは同社が提供するVRライブストリーミング・サービス「Live 360」の推奨カメラおよび推奨ソフトを定めたプログラム「Live 360 Ready Program」を発表した。
同プログラムは、ちょうど「Oculus Ready PC」という表現でOculusRiftを動作させることに最適化されたPCを指しているのと同様に、Live 360で活用する360°動画を撮影するのに最適な360°カメラを定めたものである。
同プログラムで推奨された360°カメラは、以下の9機種である。
また、同プログラムでは推奨する動画ストリーミング専用ソフトも定めている。そのソフトは以下の7機種である。
以上に挙げた360°カメラとソフトには、そのウェブサイトや製品パッケージにLive 360のロゴを印刷することが許される。逆に言えば、Live 360のロゴが印刷されていることによって、ユーザーはLive 360 Ready Programで推奨されたカメラまたはソフトであると認識することができる。
さらに同プログラムの発表に合わせて、Facebook Liveのブログニュース記事から、同サービスの機能拡張が発表された。その機能拡張は、以下の通り。
「Donate」ボタンとは、非営利なものと認定された動画に対して、ユーザーが寄付することができるボタンを意味している。また、「Scheduled Live」機能とは、配信前のストリーミング動画に対して、ストリーミング開始時刻を表示する機能である。
4K動画への対応は、文字通り4K画質で撮影された360°動画のストリーミングが可能になったことを意味している。
Facebookが提供する「360 Live」とは、名称からも分かる通り、Facebook上で360°カメラによるライブ映像をストリーミング配信する、というもの。
同サービスは昨年12月から提供開始されたのだが、最初に同サービスを使ったパブリッシャーはNational Geographicで、同団体が実施したプロジェクト「Mars」をストリーミング配信した(上の画像参照)。
「Mars」とは、アメリカ・ユタ州の砂漠に火星移住施設を建設して、火星での生活をシミュレーションするプロジェクト。同プロジェクトの360°動画ライブストリーミング配信時には、世界中から寄せられたプロジェクトに対する質問に科学者たちがライブで答えた。
本メディア2017年5月29日付の記事では、本記事で言及した「Live 360」を含むFacebookが提供する動画ストリーミング・サービス「Facebook Live」の動向を報じた。
同サービスは開始以来、継続して注目度を集めていることがGoogle Trendsのグラフを見ることによってわかる。とくにサービスを開始した2015年8月から2016年4月までのあいだに、注目度が330%上昇した。
現在の同サービスの1日の視聴数は約320億回である。仮に1回の視聴がたった3秒間だとしても、1日の総視聴時間は3000年分になる。ちなみに、2017年2月に発表されたYouTubeの1日の総視聴時間は10億時間を超えており、年数に換算すると11万年を超える。
以上のような数字をたたき出すFacebook Liveユーザーのほんの一部がLive 360を使うだけでも、絶大な市場効果があるのは明白である。
以上のようにFacebookは、同社の既存SNSサービスのVR対応を着々と進めている。現時点では、同社のVR事業はサブストリーム的な位置にあると言わざるを得ないが、メインストリームに少しづつ近いづいているのだ。
「Live 360 Ready Program」を報じたUploadVRの記事
https://uploadvr.com/facebook-live-360-4k/
Facebook Livw 360公式サイト
https://facebook360.fb.com/live360/
Live 360の機能拡張を発表したFacebookのブログ記事
https://media.fb.com/2017/07/25/introducing-the-live-360-ready-program-and-new-features-for-live-360/
Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.