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AR/VRヘッドセットおよび関連機器は今やミリオンマーケットとなっており、今年に入ってからの売り上げも急成長している。
International Data Corporation (IDC) の新トラッキングデータ調査によれば、世界的なAR/VRヘッドセットの売り上げが今年(1月から3月まで)だけで約230万台にまでのぼっていることがわかった。
マーケットシェアではSamsung Gear VRがトップで、そのあとがSony、HTCと続いている。
AR/VRヘッドセットの売り上げは今年(1月から3月まで)だけで228万で、VRヘッドセットの人気は相変わらずARよりも強く、全体の98%がVRヘッドセットの売り上げによるものとなっている。
そして、VR売り上げの3分の2がSamsung Gear VR、Google Daydream Viewなどのスクリーンレス、モバイルヘッドセットとなっている。
ケーブル式PCベースのVRヘッドセット、HTC Vive、Oculus Rift、Sony PlayStation VRは3分1で、クオリティはPCベースにおとるものの、気軽に始めやすいモバイルベースのVRヘッドセットの需要が依然高いようだ。
IDCのモバイルデバイストラッカー、シニアリサーチアナリスト、Jitesh Ubrani氏は2016年後半からVRマーケットが停滞してしまっていることに関してこう説明している。
「VRマーケットはまだ若く、コンシューマーがVRにまだ慎重になっていることが原因と考えられます。
マーケットにはすでにたくさんのヘッドセットがオプションとして登場しており、これからも増えていく予定で、ハードウェアが問題となっているとは言えないでしょう。
大きな問題となっているのはコンテンツマーケットの成長が遅く、巨大なオーディエンスにアピールできるものではないことが、クロスプラットフォームサポートが不十分で混乱を招いていることと合わせて、原因であると見受けられます。」
ARヘッドセットは、新プロダクトのリリースと配信地域拡大により、売上が上がっており、前回に比べ77.4%増えている。
IDCのAR/VRデバイスのバイスプレジデント、Tom Mainelli氏はARマーケットについてこうコメントしている。
「ARはほとんどのプロダクトがデベロッパーの手にわたっていることから、成長においてまだかなり早い段階です。
私たちは多くのコンシューマーがすでに広く使われているスマートフォンやタブレットなどのカメラやスクリーンを使ったモバイルデバイスでARを始めることになると予想しています。」
SamsungはモバイルヘッドセットのGear VRでマーケットでも一番高い売り上げが続いている。
Samsungのネットワークの大きさとOculusとのパートナーシップが同社がマーケットの中で主流カンパニーとなっている要因であると見られてる。
トップ5のカンパニーの中で、Samsung だけが毎年売上が落ちてるが、IDCはこれはSamsungがだしているNoteシリーズの不在が原因の一時的なものと予測している。
最近ではGear VRのコントローラーがリリースされ、ヘッドセットにもアップデートが予定されており、これからまたSamsungの売り上げが盛り返すのではと予想している。
SonyはまだPlayStation VRを発売してから半年ほどしかっていないにもかかわらず、トップ5に入るほど頭角を現している。
Sonyはヘッドセット、ゲームコンソール、コンテンツ、全てのVRエコシステムをコントロールし、巨大インストールベースのPlayStation 4とトリプルAゲームでこれからもVRメジャーカンパニーとしてのポジションを確保していくものと思われる。
HTC Viveはモーションコントローラーとアウトサイド イン トラッキングを登場させ、ハイエンドソリューションをプレミアムVR体験を望むコンシューマー向けに提供している。
HTCはVRカフェをコマーシャルスペースとしたアジアの成功に満足しているようで、アプリストア、サブスクリプションモデルなどVRヘッドセットプロバイダー向けのサービスに力をいれている。
FacebookはOculus Riftで最初にVRプレミアムプロダクトに着目したカンパニーで、Touchコントローラーのリリースと改良したルームスケールトラッキング、価格を$599(約65700円)から$499(約54700円)に下げたことで、有力なVRオプションとしてVRマーケットでの検討を続けていけるのではとIDCは予想している。
TCLはAlcatel VRヘッドセットとAlcatel Idol 4/s スマートフォンとのセットでトップ5に躍り出てきた。
しかし、コンテンツがCardboardアプリとLittlstar(サードパーティーVRビデオカンパニー)に限られているのが問題となっている。
2017年後半の活躍に注目が集まっているカンパニーだ。
メーカー | 売上台数 | マーケットシェア |
---|---|---|
1. Samsung | 489,500 | 21.5% |
2. Sony | 429,000 | 18.8% |
3. HTC | 190,900 | 8.4% |
4. Facebook | 99,300 | 4.4% |
5. TCL | 91,300 | 4.0% |
その他 | 980,000 | 43.0% |
トータル | 2,280,000 | 100.0% |
参照元URL: http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS42707617
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