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発表されてから13年の歴史を持つロングセラーFPS、Half-Life 2がVRに対応する。
リリースはModとして行われる予定で、「Half-Life 2:VR」というタイトルで現在Steam Greenlightに登録されており、ファンの一定数投票によってダウンロード開始になる。
Steam Greenlightとは、ゲーム開発者が製作したタイトルを投稿し、それを観たユーザーの投票数や反応によってリリースするか否かを決めるシステムだ。
投票はSteam内のHalf-Life 2:VRのサイトから行うことができるので、気になる人はチェックしてみよう。
対応機種はOculusRiftとHTC Viveで、コントローラー操作に対応している。
(なお、本作はModであるため予めPCにHalf-Life 2と同タイトルのEpisode 1、2がインストールされている必要がある)
Mod製作チームは、ゲームのVR化に際して次のようなアップデートを加えたと公表している。
・HDRの採用による高画質グラフィック
・エフェクト、テクスチャ、モデルやマップの品質を改善
・VR環境に適応したゲームデザイン
・武器を扱う際のリアリティ向上
・複数の方法によるVR空間内での移動
本ゲームでの最大の魅力は、リアリティを追求したグラフィックであり、Half-Life 2のヘビーユーザーにとってはお馴染みの武器の数々を、まるで現実世界でするかのように操作することができる。
VRゲームでは、プレイヤーは使用する武器をどんな角度からでも見ることができるので、製作チームはゲームに登場する武器をすべてデザインし直して、VR空間でのゲーム環境に適応できるようにした。
その結果、どの武器をどんな角度から見ても実物に見えるようなリアリティが実現したのだ。
アニメーションも細部に到るまで細かく設計されており、例えば銃のリロード時のグラフィックだ。
昔のFPSよくありがちだったのが、銃を持ち上げるだけで勝手にリロードされたり、もしくはキャラクターが武器を持ち上げることで一旦視界から消して、その間にリロードする、というものだったが、ゲームのリアリティを損ねる要素であることは確かだった。
しかし、Half-Life 2: VRでのリロードは実銃のそれであるかのようにリアルだ。
357マグナムの弾倉を外し、空薬莢を捨て、銃弾を込めた後に弾倉を本体に戻す、という一連の動作が極めてスムーズなアニメーションによって再現されており、ユーザーがどんな角度から見ても自然に見える動作設計がなされている。
しかし開発チームによると、このようなジェスチャーの伴う動作にはまだ改善すべき余地があるとのことで、よりリアリティ溢れる動作をVR内で実現すべく作業中だという。
現在は右手のみで武器を扱える仕様になっているが、ゆくゆくは拳銃の両手持ちなど、2つのコントローラーを活用できるゲームデザインを実現したいという。
Half-Life 2のVR化の歴史は長い。
それは2013年から始まっており、まだOculusがFacebookに買収される前の話だ。
当時公開されていたModは「Half-Life VR」というタイトルで、動作はOculusRift DK1と、PC用モーションコントローラーのRazer Hydraを使用してプレイするものだった。
だが、結果は芳しくなかった、時代が早すぎたのだ。
※当時のHalf-Life VRのプレイ動画
以来Half-Life 2のVR化は数年間の休眠状態に入るも、HLVRの製作メンバーがサポートや改善方法を見つけたことによって、再びModの製作が開始された、という歴史がある。
最新のヘッドセットに対応した、リアリティ重視のHalf-Life 2のModは現在Steam Greenlightで投票を受け付けているが、リリースまでこぎ着けてほしいものだ。
ちなみにModの価格はフリーであるが、予めPCにHalf-Life 2と同タイトルのEpisode 1、2がインストールされている必要があるが、The Orage Boxというコレクションに3本ともすべて同梱されており、Steamで購入できる、価格は1,980円。
今回リリースされるModによってVR化されるのはHalf-Life 2のみであるが、今後は続編であるEpisode 1、2のVR化も進めるとのこと。将来的にはマルチプレイヤーモードや/Co-opモードの実装も考えているとのことだが、現時点では詳細は不明。
参照元:RoadtoVR
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