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TOKYO, Mar 16, 2021 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、当社が英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London)と共同で創製した抗MTBR(Microtubule binding region: 微小管結合領域)タウ抗体E2814について、ワシントン大学医学部(米国セントルイス)により主導される優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット(Dominantly Inherited Alzheimer Network Trials Unit、以下 DIAN-TU)が実施する臨床試験において、抗タウ薬として最初の評価対象薬に選定されたことをお知らせします。
アルツハイマー病(AD)を発症することがほぼ確実な遺伝子変異を有する方々は、多くは発症した親とほぼ同じ年齢である50代、40代、あるいは30代であっても症状を発現する(優性遺伝アルツハイマー病:DIAD)傾向があります。DIAN-TUは、DIADの発症を予防または進行を遅らせるための薬剤を評価する初めての試験として、アミロイドB(AB)をターゲットとした治療薬の臨床試験を2012年に開始しました。また、AB凝集体からなるアミロイドプラークとともに、ADの主要な脳内病理の一つである神経原線維変化はタウの細胞内凝集体で、タウの伝播により脳内に広がると考えられています。今回、DIAN-TUは、タウをターゲットとする次世代プログラムとして、3種類の抗タウ薬を評価する臨床試験を計画しており、E2814はその最初の治験薬として選ばれました。これら治験薬のタウリン酸化ならびに凝集化への作用、神経損傷の軽減を含めたADの発症・進行に対する影響を検討することを目的としています。
DIAN-TUのディレクター、治験責任医師でワシントン大学医学部のCharles F. and Joanne Knight Distinguished Professor of NeurologyであるRandall J. Bateman, M.D.は、「ADの発症において、ABとタウの両方が疾患の進行に重要な役割を果たすことが分かってきました。これまでの私たちの研究から、いくつかの抗AB薬が生物学的効果を持っていることが示されました。今回の試験では、複数の抗タウ薬を用い、タウを標的とすることでADの進行を遅らせたり止めたりできるかどうかを検証します」と述べています。
エーザイ ニューロロジービジネスグループのチーフクリニカルオフィサーであるLynn Kramer, M.D.は、「画期的なDIAN-TUに参加できることを嬉しく思います。この研究が、我々の抗MTBRタウ抗体E2814に関する重要な知見を生み出し、アンメットニーズの高いADを患っている当事者様にベネフィットをもたらすことを期待しています。当社のヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念のもと、AD当事者様とその家族、医療従事者の皆様に貢献することをめざします」と述べています。
当社は、神経領域を重点領域の一つと位置づけ、最先端の研究から革新的な創薬を行っており、引き続きADを含む認知症をはじめとするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患において、当事者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
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概要:エーザイ株式会社
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