- 週間ランキング
ラックスリサーチが選んだ化学品・材料分野の注目すべきスタートアップ企業
下記にこれら4分野と今回注目すべきスタートアップとして選ばれた企業名および対応技術を紹介しています。
【化学品・材料メーカーの2040年像】
化学品・材料産業は、エネルギーや原料、またデジタル化のもたらすビジネスモデル刷新という圧力を受け変化しつつあります。そしてこれら変化は製品、材料、プロセス間のより緊密なインテグレーションを促進しており、NuMatの有機金属フレームワーク(MOF)やMetamaterial Incの機能性メタマテリアルなどの新しいプラットフォームが今後重要なツールとなります。
注目すべきスタートアップ
【サステイナビリティという使命】
サステイナビリティに関する規制や顧客ニーズは化学品・材料業界に多大なプレッシャーを与えており、各社とも、CO2排出量や廃棄物の削減、環境負荷軽減へ、これまで以上に対応していくことが必要となります。これらの課題に適切に対応していくためには、短期的にはNotPLAの藻類ベースの食用プラスチックなど、バイオベース材料技術、また将来的にはVartegaの炭素繊維リサイクルなど、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を可能にするようなプロセスレベルの変更を支える技術が不可欠となります。
注目すべきスタートアップ
【化学品・材料分野とデジタルトランスフォメーション】
3Dプリンター、マテリアルズインフォマティクス、設計ソフトウェア、合成生物学などのデジタルデザイン・製造ツールは、商品化への期間短縮に繋がり、化学品・材料分野における新しいビジネスモデル確立を後押しします。競争力を維持するためには、材料メーカーとエンドユーザー企業の両方が、nTopologyのジェネレーティブデザインソフトウェアやVelo3Dの積層造形プロセスなどの新しいツール活用に精通する必要があります。
【コンシューマートランスフォメーション】
消費者は、よりパーソナライズされ、よりクリーンな成分を用いつつ、より多くの機能性を備え環境負荷が少ない製品を求めるようになっており、材料イノベーションへのニーズを生み出しています。 材料メーカーは、下流の需要の変化を認識し、機敏かつ柔軟な研究開発体制を整え、また再利用可能なパッケージングプラットフォームTerraCycleや代替タンパク質サプライヤーPerfectDayなどのスタートアップとの連携を検討していく必要があります。
本調査を担当したラックスリサーチのシニアアナリスト、Anthony Schiavoは、「化学品・材料業界は、今後20年間で、少なくとも過去50年間に経験しなかったような劇的な変化を遂げるでしょう。これらの変化を推進している、またはこの変化の流れにうまく乗る革新的なスタートアップ企業を理解し提携を模索していくことは、今後、化学品・材料メーカーや関連企業の重要な戦略の一部となっていくでしょう」、とコメントしています。
今回紹介したスタートアップ企業のロゴをまとめた図はこちらからダウンロードしていただけます。
ラックスリサーチについて
ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)は先端技術の事業性評価・動向調査を専門とする米系調査会社です。世界の大手企業、政府系機関、コーポレートベンチャーキャピタル、大学、スタートアップ企業を主なクライアントとし、先端技術が生み出す事業機会特定をサポートしています。
データに基づく分析。信頼できるオピニオン。より良い意思決定を、より早く。
詳細は www.luxresearchinc.com/ja/homeをご覧ください。またEight企業ページ、LinkedInやTwitter (@LuxResearch)にてラックスリサーチの最新情報をフォローしていただくことが可能です。
お問い合わせ先:
ラックスリサーチ
欧州・アジア太平洋地区 マーケティングディレクター
戸口久子
hisako.toguchi@luxresearchinc.com