Toyota City, Japan, Aug 5, 2019 - (JCN Newswire) - 富士スピードウェイでシーズン最長の500マイル(約800km)レースとして行われたSUPER GT第5戦は、アクシデントで2度にわたるセーフティカーが導入される波乱のレースとなりましたが、大嶋 和也/山下 健太組 WAKO'S 4CR LC500 6号車が11番手スタートから見事な追い上げで勝利を挙げ、前戦タイに続く2連勝を飾りました。また、14番手と後方スタートを強いられた平川 亮/ニック・キャシディ組の KeePer TOM'S LC500 37号車も粘り強い追い上げを見せ4位フィニッシュを果たしました。

SUPER GT第5戦「FUJI GT 500mile RACE」が8月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

全8戦で戦われている2019年シーズンのSUPER GTも後半戦に入りました。ゴールデンウィークの第2戦に続き今季2度目の富士開催となります。第2戦も500kmと他よりも長いレースでしたが、今大会はシリーズ最長の500マイル(約800km)レース。通常よりも多くのポイントが得られるため、タイトル争いにおいても重要な一戦。猛烈な暑さの中での長く、厳しい戦いが繰り広げられました。

予選
3日(土)、好天ながら蒸し暑いコンディションの下、午後2時50分よりノックアウト方式の予選が行われました。上位8台がQ2へと進むGT500クラスのQ1(15分間)では、まず計測4周目に中嶋 一貴の駆るau TOM'S LC500 36号車が好タイムでその時点の2番手につけると、ルーキー坪井 翔がドライブするWedsSport ADVAN LC500 19号車が更にタイムを更新。石浦 宏明の駆るZENT CERUMO LC500 38号車も19号車には届かないものの4番手タイムをマークしました。

一方、前戦タイで勝利を挙げランキング首位につける6号車、ランキング2位の37号車は重いウェイトハンデに苦しみ、山下と平川が健闘を見せるも11番手、14番手。DENSO KOBELCO SARD LC500 39号車も13番手タイムに留まり、LEXUS勢は3台がQ1敗退となりました。

Q2(10分間)では国本 雄資の19号車が3番手の好タイムをマーク。セッションは残り1分程になったところでTGRコーナー(1コーナー)でクラッシュが発生し、赤旗が出され、そのまま終了に。立川 祐路の38号車が4番手、関口 雄飛の36号車が5番手グリッドとなりました。

GT300クラスのQ1では上位16台がQ2へと進出できますが、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車が僅か0.08秒及ばず17番手、arto RC F GT3 35号車が19番手。今季2勝を挙げランキング2位につけるK-tunes RC F GT3 96号車は25番手、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車が26番手、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が27番手と全車がQ1敗退となってしまいました。

決勝
4日(日)当初の予定よりも10分遅れの午後1時40分、晴れ渡った空の下、気温33度、路面温度51度という暑さの中で、静岡県警の白バイとパトカーの先導による交通安全啓蒙パレードとフォーメーションラップに続き、177周、500マイル(約800km)という長丁場で競われる決勝レースのスタートが切られました。

上位勢は順当なスタートを切り、立川の38号車、坪井の19号車、中嶋 一貴の36号車がトップ5争いを展開。その後方では、11番手スタートの6号車山下が着実にポジションを上げ、23周目には7位へと浮上しました。

今大会は4回のドライバー交代を伴うピットストップが義務づけられており、均等に割れば1スティントは約35周と予想されましたが、予想よりもはるかに早い25周目に、3位走行中の19号車が先陣を切ってピットイン。給油とタイヤ交換を行いましたが、ドライバーは坪井のままコースへ復帰。その後、30周目あたりからほかの車両も次々にピットへ向かい、全車が1回目のピットを終えた時点で、19号車は首位に立ちました。

首位争いを展開した19号車は、55周目に2度目のピットイン。坪井から国本へとドライバーチェンジし、14位へと後退。その後、69周目に3位を走行していた38号車がピットへ向かい、石浦から立川へ交代。しかし、コースへ復帰した38号車は、ホイールナットが脱落するトラブルに見舞われ、トヨペット100Rコーナーでタイヤバリアに激しくクラッシュ。立川は無事でしたが、38号車は早くも戦線離脱を余儀なくされることとなってしまいました。

クラッシュ直後はセーフティカーは出されていなかったため、ここで多くの車両が2度目のピットイン。コースに残った37号車が首位に立ちました。しかし、74周目にセーフティカーが導入。セーフティカーラン中はピットイン出来ないため、37号車と3位の19号車はピットインのためのマージンを失うこととなってしまいました。

79周目にセーフティカーが退出しレース再開。再び密集した車両による激しいバトルとなり、接触やコースオフが多発する荒れた展開に。接触を喫した39号車も車両にダメージを負い、レースを終えることとなりました。

37号車がピットへ向かい、LEXUS勢では中嶋 一貴の駆る36号車が2位、山下の駆る6号車が3位で続き、首位の車両との差をじりじりと削っていきました。

102周目、周回遅れのGT300クラス車両が密集する中をかいくぐって更に首位との差を詰めようとした36号車でしたが、GT300クラス車両と激しく接触。36号車は左前サスペンションを破損し、痛恨のリタイアとなってしまいました。

107周目、ストレート上でトラブルにより停まった車両から出火。ほぼ同時に6号車がピットへ向かい、その直後にセーフティカーが導入されました。

113周目、この日2度目のセーフティカーランからの再スタートが切られると、唯一3回目のピットを終えている6号車に対し、前にいる4台はすぐにピットイン。これで大嶋の駆る6号車は、2位に1分以上の大差をつけての首位に浮上しました。

また、1度目のセーフティカー導入の不運なタイミングで順位を落としていた37号車は、この2度目のセーフティカーでライバルとの差を詰めることに成功。37号車は68kgという重いウェイトハンデにもかかわらず、次々に前車をパスし順位を上げていきました。

140周目前後から各車最後のピットイン。6号車は山下へとドライバーチェンジ。ライバルよりもやや早めにピットインしていた37号車は、全車がピットを終えた時点で4位へと浮上しました。

レースは2度のセーフティカーランなどもあり、規定の最大延長時間、午後6時40分経過をもって終了。山下の駆る6号車が、予定よりも2周少ない175周目に振られたチェッカーをトップで受け、前戦タイに続き2連勝を挙げました。前日24歳の誕生日を迎えたばかりの山下にとっては、嬉しいバースデーウィン。また、この勝利により、ドライバーズランキングで首位の6号車は、2位の37号車との差を16ポイントに拡げることとなりました。

その37号車も、ほぼ最後尾14番手から追いあげて4位でフィニッシュ。ランキング2位の座を守ることとなりました。

GT300クラスでは、26番手スタートの96号車が1周してすぐにピットへ戻るという変則作戦。60kgという重いウェイトハンデに苦しみながらも徐々に順位を上げていき、15位でチェッカーを受けました。31号車が18位、35号車が20位、60号車が22位、30号車は25位に終わりました。

WAKO'S 4CR LC500 6号車ドライバー 大嶋 和也
前回優勝したことでハンデもかなり厳しい状況で、しぶとく戦うレースをしなければいけないんだろうなと思って来ました。しかし走り出してみると思いのほかクルマが速く、セッティングも決まっていてエンジンも速く、タイヤもフィーリングが良くて、これはちょっと上位進出もあるんじゃないかと感じてレースに臨みました。レースでは無理をせず淡々と走っていたら、いつの間にか上位にいたという感じです。ピットに入るタイミングも、たまたま僕らが入ろうとしていた周にセーフティカーが出てくれて、きわどいタイミングだったんですがあれが大きかったです。その後はとにかくクルマとタイヤを守りながら、絶対にミスしないように気をつけて走るだけでした。これでハンデも更に重くなり、どうなるのか予想もつかないんですが、次のオートポリスは例年荒れるサーキットですし、クルマが決まっていれば意外とチャンスはあるのかなと思います。残り3戦、こんなチャンスはなかなか来ないと思うので、逃さないように、次戦からも1点でも多く取れるようにしっかり戦っていきたいと思います。

WAKO'S 4CR LC500 6号車ドライバー 山下 健太
前回勝って、今回も表彰台手前くらいまでを目指して頑張っていたんですが、ここまで来られるとは思いませんでした。予選一発ではハンデの影響で少し後方グリッドになってしまいましたが、昨日の練習走行から、ロングランのペースは他車と比べてもあまり遜色ないというのは分かっていました。追い上げていけるかなとは思っていましたが、本当に勝てるとは思っていませんでした。ピットが一番キーポイントだったと思いますが、そこで大分差が開いたので、最後は安全に走る、ゴールすることだけを考えていました。素晴らしい作戦とクルマを作ってくれたチームに感謝します。(ポイントランキングで2位との差が)16点と聞いて、意外と開いていないなという印象で、次戦はかなり厳しいと思いますが、チャンピオンに向けて出来る限りポイントを取りに行きたいと思います。

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概要:トヨタ自動車株式会社

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記事名:「 SUPER GT 第5戦 FUJI GT 500mile RACE:大嶋 和也/山下 健太組 LEXUS LC500が前戦タイに続き2連勝!