TOKYO, Jan 20, 2017 - (JCN Newswire) - NECは、関西テレビ放送株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:福井 澄郎、以下 KTV)の報道ファイルベースシステムの一部として、「アーカイブシステム(LTS設備、注1)」を構築し、2016年12月から運用を開始しました。
なお、報道ファイルベースシステムの一部である「報道送出サーバ」もNECが構築しており、2016年4月から運用を開始しています。

本アーカイブシステムは主に、データの高速な読み書きを実現するフラッシュメモリストレージや、大容量の映像素材を格納するテープライブラリ(総容量80PB)、それらを統合制御する管理システム(注2)で構成されます。また、映像素材から必要な部分を切り出す「パーシャルリトリーブ機能(注3)」を採用し、編集業務の効率化を実現しています。

NECは社会ソリューション事業に注力しており、今回の実績も踏まえ、今後も機器提供やシステム構築などを通じて放送サービスの安全・安心かつ効率的な運用に貢献すると共に、2020年とその先を見据えた映像ソリューションの高度化に取り組んでいきます。

背景

近年、放送事業者では映像素材の取り扱いにおいて、従来のビデオテープによる運用からデータファイルによる運用への移行が進みつつあり、収録・編集・送出・アーカイブ(保存)の一連の作業を全てデータファイル(ファイルベース)で効率的に運用する検討が行われています。
KTVは、ファイルベースによる運用の課題である、映像素材の保存や読み出し・書き込みの高速化、日々増え続ける素材を蓄積するための容量確保などに対応するため、今回、先進のアーカイブシステムを導入しました。

アーカイブシステム(LTS設備)の特長

1.一次保存用に高速なフラッシュメモリストレージを採用
映像素材の一次保存用として高速なフラッシュメモリストレージを採用しました。また、LTFS(注4)に対応した階層管理アプリケーション(注5)で映像素材の格納場所を管理することにより、高速なデータの読み込み・書き込みを実現し、編集業務にかかる時間を大幅に効率化できます。
2.小型・大容量なエンタープライズテープを採用
映像素材を長期保管するための媒体として小型・大容量と長期保存を両立したエンタープライズテープ「IBM3592テープカートリッジ」(注6)を採用しました。これにより、ビデオテープと比較し保管スペースを約1/300に効率化できます。
3.素材切り出しを行う「パーシャルリトリーブ機能」を採用
映像素材から必要な部分だけを切り出して取り出すことができる「パーシャルリトリーブ機能」を採用しました。これにより、編集のたびに映像素材を全て転送する必要がなくなり、編集業務が大幅に効率化できます。

報道送出サーバの特長

1.最新ビデオサーバ「Armadia ff」による高信頼・長期運用を実現
送出サーバとしてNECの最新ビデオサーバ「Armadia ff」(注7)を採用しました。強力な放熱・空冷機能や堅牢な筐体などによる高信頼性、長期運用、スタンドアロン構成の小規模システムからクラスタ構成による中規模・大規模システムまで対応できる高可用性、入出力ポート数の拡張や外部ストレージと接続可能な高拡張性などを実現します。
2.ノンリニア編集システムとシームレスな連携が可能
NECの素材管理アプリケーションを編集機上に実装できるため、ノンリニア編集システムの編集ソフトと連携し、運用者が両システムを意識することなくシームレスな操作性を実現します。

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://jpn.nec.com/press/201701/20170120_04.html

(注1) LTSは、Long Term Storageの略称。素材を管理するシステムと連携して、保存・復元を行う設備。
(注2) 映像素材のメタ情報管理・検索機能、映像素材の管理・検索機能、素材の貸出管理機能などをMAM(Media Asset Management(メディア・アセット・マネジメント))で実現している。
http://jpn.nec.com/media/hoso/m-asset.html
(注3) 素材ファイルに対して、指定箇所だけを抽出し編集することが可能な機能。リトリーブ時間を大幅に短縮できる。
(注4) Linear Tape File Systemの略称。磁気テープをハードディスクと同様に扱うことが可能。
(注5) NECソリューションイノベータ製ファイルサーバ用アーカイブソフトウェア「StorageForce」を採用。ストレージ利用状況の可視化、バックアップ速度向上が可能。導入が容易かつ低コストで、HSM(階層型ストレージ管理)を実現。
(注6) IBM製テープライブラリ「TS4500」に採用されているエンタープライズテープ。
(注7) Armadia ffについて
http://jpn.nec.com/bv/hoso/product/armadiaff.html

概要:日本電気株式会社(NEC)

詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC 放送・メディア事業部
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情報提供元: JCN Newswire
記事名:「 NEC、関西テレビの大規模アーカイブシステムを構築