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夏の水遊びで、シニア犬の命を脅かす危険が潜んでいます。weDOGの調査で飼い主の認知不足が明らかになりました。
weDOG(株式会社キュービック)が10歳以上のシニア犬と暮らす306名を対象に実施した調査で、レプトスピラ症を「正しく知っている」と答えた飼い主はわずか9.4%にとどまり、36.7%が「名前だけ知っている」と回答しました。
さらに約2割が水遊び後に愛犬の体調不良を経験しており、水辺のリスクは他人事ではありません。特に注意すべき3大リスクは次の通りです。
第一にレプトスピラ症、ネズミやアライグマなどの糞尿で汚染された水や土壌から感染し、潜伏3〜14日で発熱や嘔吐を起こし、重症化すると腎不全や肝不全、肺出血に至る場合があります。混合ワクチンである程度予防は可能ですが、全ての血清型をカバーするわけではなく、副反応の可能性もあるため、特にシニア犬は獣医師と慎重に相談して接種の可否を判断してください。
第二に水中毒であり、短時間に大量の水を飲むことで血中ナトリウムが低下し、けいれんや意識障害など重篤な神経症状を招くことがあります。疲労や筋力低下のあるシニア犬は過飲や誤飲のリスクが高まるため、飼い主の観察が重要です。
第三は寄生虫感染です。ジアルジアやクリプトスポリジウムなどが水を介して経口感染し、下痢や脱水を引き起こす可能性があります。免疫力が落ちた個体や免疫抑制剤を使用している犬は重症化しやすい点に注意が必要です。
以上を踏まえ、獣医師が推奨する5つの対策は次のとおりです。
1) ライフジャケットの着用で溺れと首の浸水を防ぐ。
2) 遊び中はこまめに休ませ過飲や熱中症を防ぐ。
3) 雨直後は避ける(汚染物が流入しやすい)。
4) 遊んだ後は清潔な水で全身、特に足の裏や指の間を丁寧に洗い流す。
5) 心臓・腎臓・呼吸器など持病がある場合は事前にかかりつけ獣医師に相談する。
これらを組み合わせて実行することで、シニア犬の水辺リスクを大幅に低減できます。
9.4%の低い認知率と約2割の体調不良経験は、対策の普及が急務であることを示しています。事前の確認と獣医師との相談で、安全な夏の思い出を守りましょう。
詳しくは「株式会社キュービック」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權