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近年、生成AIは様々な分野で注目を集め、その利用が進んでいます。特にZ世代においては、その関心がどのように変化しているのかが気になるところです。株式会社MERYが実施した調査では、Z世代の生成AIに対する利用率や意識が明らかになりました。
調査によれば、Z世代の49.2%が何らかの生成AIツールを利用した経験があると回答しました。この結果から、ほぼ半数のZ世代が生成AIに触れていることがわかります。男女別で見ると、男性の利用率がやや高く、56%と女性の46%に対し、支持を得ていることが浮き彫りになりました。生成AIの普及は非常に速く、総務省のデータによれば、2024年の段階で20代の利用率は44.7%にまで達しています。この傾向は、他の世代に比べても顕著であり、Z世代の特徴を更に深掘りする必要があります。
驚くべき点は、生成AIの利用経験がないと答えた50.8%の回答者の中で、約6割が「今後使ってみたいツールは特にない」と述べていることです。これは、生成AIに関心がある層とない層が明確に分かれていることを示しています。この二極化は、Z世代各個人の価値観や必要性に基づいて形成されていると考えられます。
生成AIを利用しているZ世代のうち、約6割が週に1回以上の頻度で利用していると答えており、その中には「毎日使う」という層も14%存在しています。これに対して、12%は「1度試しただけ」と回答しており、利用者の中にもユーザーが一定数存在することが確認されました。このように、生成AIを日常的に使う層がいる一方で、一度試して終わる層もいるため、それぞれのユーザー層に対するアプローチが必要です。
調査では、生成AIの利用経験者に「よく使うツール」を尋ねたところ、最も多かったのは「ChatGPT」でした。他には「Gemini」や「Microsoft Copilot」、「Grok」といったテキスト系のツールが好まれていることがわかります。この傾向は、実際の使用シーンや目的においても反映されていると思われます。
Z世代が考える「AIと上手に付き合っている人」の定義は、ただ技術を使いこなすだけでなく、自分の考えを踏まえた判断ができる人であるということです。つまり、AIの利便性を理解した上で創造性を発揮できる人材像が求められているということが示されています。
調査結果から、Z世代の生成AIに対する利用状況や意識が明確に分かれることが示されました。興味を持ち、自ら積極的に利用している層がいる一方で、消極的な層も存在します。今後は、この二極化した意識に対して、どのような情報提供やサポートを行うかが、企業やメディアにとって重要な課題となるでしょう。
詳しくは「株式会社MERY」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松