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入社3ヶ月以降の新卒社員の感情推移をデータ化し、離職の予兆を見える化する『Geppo』が導入されました。このツールの活用により、企業は早期離職を防ぐ方法に迫ります。
2025年春、国内では初任給が引き上げられ、新卒社員の確保競争が激化しています。しかし、人手不足が続く中、企業は早期離職という新たな課題に直面しています。特に新卒社員が入社から3ヶ月以降、業務のリアルと向き合うことで“期待と現実のギャップ”を感じやすくなります。この時期において、企業が適切な支援や対話を行うことが新卒社員のその後の定着や活躍に大きく影響します。
『Geppo』は従業員の状態を可視化し、感情の変化を追跡するツールです。このツールを用いることで、新卒社員の離職リスクをより早期に把握し、適切な対策を講じることが可能になります。データに基づく分析が企業の支援戦略をえられる鍵となります。
新卒社員の月次コンディションを分析した結果、入社後のモチベーションは5月をピークに下がり始めることが見えてきました。特に「仕事」や「対人関係」におけるスコアの低下は、早期に手を打つべき兆候です。このプロセスを理解することが、企業にとって重要な戦略になるでしょう。
『Geppo』では、社員が自身のコンディションを天気に例え、スコアを評価します。このデータによると、新卒社員のスコア下は「曇り」などの微細な変化として現れることが多く、これを軽視することで離職の兆候を見逃しかねません。早期発見が重要です。
離職を選んだ社員のアラート発生率は、居残る社員の2〜3倍となることが判明しました。特に離職の3ヶ月前には、スコアが顕著に現れ始め、企業はその変化を把握することで、適切な介入を行うことができます。
新卒社員は中途社員に比べて初期のスコアが高く、しかし時間の経過と共に大きく変動する傾向があります。この適応課題に直面する新卒社員には、個別性の高い支援が求められます。
『Geppo』の導入により、新卒社員の感情推移と離職リスクをデータで把握することが可能となります。これにより企業は早期離職の防止と社員のエンゲージメント向上に貢献するでしょう。データドリブンなアプローチを取り入れることが、新卒社員を定着させるための鍵となります。
詳しくは「株式会社リクルート」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松