「理念は重視しない」「マナーが最優先」――今春入社の新入社員たちが示した働き方の価値観に、企業側がざわついています。彼らは何に不安を感じ、どんな職場・上司を求めているのか? Z世代のリアルを徹底分析。

“会社より自分”時代、新入社員が求めるのは「尊重・安心・成長」

株式会社リクルートマネジメントソリューションズが実施した「新入社員意識調査2025」によると、新入社員が社会人として最も重視するのは「ルール・マナーを身につけること」(53.6%)で過去最高となりました。一方、「会社の文化・風土を尊重すること」(2.6%)や「理念・価値観に沿った行動」(0.5%)は過去最低。会社への“同化”を前提としない意識が鮮明になっています。

Q:あなたが社会人として働いていくうえで大切にしたいことは何ですか?
Q:新入社員時代に身につけるべきことの中で、特に重要だとあなたが考えるものを1つ選んでください。

また、不安のトップは「仕事についていけるか」(64.8%)。「自分が成長できるか」(30.1%)は前年から上昇し、4位にランクインしました。競争よりも協調、結果よりも過程への納得感を求める傾向が強まっているのです。

Q:あなたが仕事・職場生活をするうえで不安に思っていることは何ですか?

職場選びでは、「お互いに助けあう職場」が最多(69.4%)で、理想の上司像も「丁寧にほめながら教える」が主流。部下に仕事を任せる“自律型”の上司を望む声はわずか7.5%にとどまりました。Z世代は、失敗への恐れからではなく、丁寧に支援される環境下で自己の力を発揮したいと考えています。

Q:あなたが仕事をする上で重視することは何ですか?

就職先の選定理由も「職場の人間関係」(39.4%)や「仕事内容のやりがい」(36.8%)、「自分らしさを活かせる」(35.8%)が上位。一方で「周囲の意見や勧め」(3.9%)は最下位で、周囲の期待ではなく“自分基準”で意思決定する傾向が明らかになっています。

Q:あなたが就職先の会社を選ぶうえで重視していたものは何ですか?

この変化をネガティブに捉えるのではなく、上司・組織が「自己尊重・共感・成長支援」の三軸で関わることが、定着率と戦力化を両立する鍵となるでしょう。

詳しくは「株式会社リクルートマネジメントソリューションズ」まで。
レポート/DXマガジン編集部 海道

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 【衝撃】“理念”より“ルール”? 新入社員の77%が「組織より自分」志向にシフトしたワケ