理経は2024年11月13日、日本の製造業向けに特化したデジタルツインアセット「JAPAN USD Factory」の提供を開始しました。この新製品は、国内の製造現場で一般的に使用されている設備や資材をデジタル空間で忠実に再現し、製造業のDX（デジタルトランスフォーメーション）推進を支援します。「JAPAN USD Factory」は、NVIDIAのOmniverse開発プラットフォームを活用しており、自社の工場や倉庫をデジタルで簡単に再現できるため、設計、シミュレーション、運用の効率化を促進します。

この製品の背景には、競争激化や労働力不足が製造業の大きな課題として存在し、それを解決するためにデジタルツイン技術が求められている現状があります。従来、製造現場をデジタル空間で再現するには高額なコストと多大な労力が必要でしたが、「JAPAN USD Factory」により、汎用的な設備や資材を効率的にデジタル化し、導入企業の生産性向上に寄与します。「JAPAN USD Factory」の主な特徴として、Pixarが開発したUniversal Scene Description (OpenUSD)フォーマットを採用している点が挙げられます。これにより、NVIDIA Omniverseや他の対応ツールとスムーズに連携でき、多様なワークフローに柔軟に対応可能です。また、現場のニーズを反映したアセット設計や、簡単な質感付与、導入後の柔軟なカスタマイズが可能である点も、製造業者にとって大きな利点となります。

図：工場や倉庫を仮想空間上に再現し、効率化するためのシミュレーションを実施

価格は導入規模や企業のニーズに応じて個別に対応されます。今後、理経は自動車業界向けアセットなど、他の分野にも適用範囲を拡大し、さらなるDX推進を支援していく予定です。「JAPAN USD Factory」は、日本の製造業が抱える課題を解決するための強力なツールとして、DX推進を加速させることが期待されています。

執筆：DXマガジン編集長　折川

情報提供元： DXマガジン_テクノロジー
記事名：「 製造業向けのデジタルツインサービスが提供開始、仮想空間上で設計やシミュレーションが可能に 」