ペットサロンでシャンプーしてもらったのに『犬が体を掻きむしる』…皮膚トラブルが起こる原因と現状を打破する改善方法とは
犬の皮膚トラブルの原因は1つではない
『犬の皮膚トラブル 原因』とWeb検索をかけると、以下のような解説がされています。
一方、『人間の皮膚トラブル』と検索すると以下の解説がされていました。
犬の皮膚病と比較してみると、人間には細菌・真菌・寄生虫が特筆されていないことに気付きますが、それは毎日お風呂に入るからでしょうね。
このような多因子的要因によって起こる皮膚トラブルには、それぞれ専門的な対処がなされているはずなのに、保険金請求では皮膚疾患が上位となる現状をまず認識しておきたいと思います。
皮膚トラブルを起こす「細菌・真菌・寄生虫」のエサは”汚れ”
細菌の代表格は「ブドウ球菌」で、汗の成分・皮脂を餌として繁殖し、「真菌」は皮脂・フケ(タンパク質)をエサにしています。
ちなみに、ブドウ球菌は常在菌ともいわれ、皮膚の上に弱酸性のバリアを形成し、黄色ブドウ球菌のような炎症を起こす悪い菌の繁殖を抑える役割をしています。
寄生虫の代表格は、「ノミ・ダニ」です。成虫は生体の血液が餌ですが、幼虫期にはフケやアカを餌として脱皮を繰り返して成長します。
ほとんどの菌類・寄生虫のエサが皮脂や角質なら、犬をシャンプーでキレイにしてやれば、細菌・真菌・寄生虫の繁殖条件は壊れてしまうはずなのに、皮膚と耳の保険金請求がこんなに多いのです。
シャンプーしても汚れが落ちていない?
これは聞き取り調査をして分かったのですが、シャンプーした後、「いい臭いが何日続くか」を気にしているトリマーはほぼいません。シャンプーは汚れを落とすためにするはずですが、汚れを落とす目的が 「キレイにカワイく仕上げる」 事に傾いているようです。
キレイにかわいく仕上がるレベルを「シャンプー作業の基準」にしてしまうと、汚れはかなりの確率で落としきれず、その証拠に3日とか1週間で臭くなると言うトリマーが一定数おられます。汚れが落としきれないからこんなに短期間で臭くなってしまうのです。
でも、現状はシャンプー後に体中を掻きむしるよりはこのレベルでいいことになっています。他に方法がないのでこれがBestと言われる有名トリマーもいるほどなのですが、落としきれない汚れをそのままお持ち帰りしているわけですから、皮膚・耳トラブルの1要因がここにあると思います。
掻きむしる原因が分からないからしっかり洗うのが怖い
これは実際にご相談いただいた飼い主の声です。
ペットサロンから帰って体中を掻きむしる愛犬を何とか改善してやりたくて、獣医さんに相談したり、自分でもシャンプーしてみたり、水で洗ったりもしましたが、状況は良くなりません。
シャンプーの後は夜中まで搔き続けるので自分も寝不足になってしまう。掻きすぎて毛が抜けてしまっているのを見るとかわいそうで見ていられない。
この方々は、一番身近な専門家であるトリマーさんには真っ先に相談したそうです。相談を受ける側のトリマーさんは「自分のせいかもしれない」と不安に思いつつも、その悩みを解決しなくてはなりません。
ですが、対処法は刺激の少ないシャンプーを使うとか、抗炎症剤入りの薬用シャンプー、刺激を与えない泡シャンプーなどですが、どれも痒みの本質にリーチできていない対策なので、満足できる効果は出ません。
何度もお話ししていますが、シャンプーが原因の痒みは「洗浄成分が肌に浸透して残留する」ことで発生します。これが分からないので対策ができず「痒みが怖くてしっかり洗えない」 ためにシャンプーしても直ぐ臭くなるのです。
汚れがたまると汚れ自体も刺激物になり、悪い菌類の繁殖を許してしまうために、痒みはおさまらず、皮膚や耳のトラブルは繰り返し発生します。
痒くさせないシャンプーで安全にシッカリ洗う!
私は 「肌に浸透しないシャンプー」 で痒みのリスクを解決しました。
少し大胆に聞こえるかもしれませんが、解決したと言い切れるのは、皮膚や耳のトラブルを抱えた子を繰り返し何度も見続けて変化を検証してきたからです。
会話のできないワンちゃんに新しいシャンプースキルを試すときには、その方法を同じ条件で何度も繰り返して変化を見る以外に良し悪しは判断できません。私のテストの総数は延べ30,000頭、約10年の間観察し続けましたが、1度もトラブルは発生しませんでした。
長年の検証に基づいたこのアプローチを、皆様の愛犬のケアにもぜひお役立てください。
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