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状態によっては、歯科を専門的におこなっている動物病院を紹介してもらうことも良いと思います。
人間と違って、全身麻酔をかけないと抜歯などもできませんので、一度に歯を複数本抜くことも少なくありません。
「こんなに抜いても平気ですか?」と心配の声をいただくこともありますが、人間のようによく噛みしめて食事をするわけではないので、食事を摂るのに抜歯が問題となることはほとんどありません。
むしろ歯周病で動揺していたり、痛みがある状態の方が食欲不振につながります。
重度の歯周病の歯科処置には、思ったよりも時間がかかります。
犬歯や臼歯の抜歯は歯根が長く、時間も勿論かかりますし、さらに抜歯した後に縫合が必要なこともあります。
高齢になって初めて歯石を取りたいと思っても、他の疾患などがあって麻酔リスクが高く、十分な麻酔時間をとるのが困難であることも。
ある程度歯石が気になる状態となったら、あまり時間をおかずに歯石除去の相談をしてください。
また、他の手術をおこなう時に「一緒に歯もやってくれませんか?」というお声をよく頂きますが、最初に述べた通り歯石は細菌の巣窟です。クリーンな環境でおこなうことを必須とする手術との同時進行は、あまりお勧めできません。
麻酔時間の大幅な延長も必要になってきます。
動物病院での歯石除去は、あくまで一時的に歯を綺麗にするものです。歯石除去をおこなってからのお家での歯磨きが、歯石除去以降の歯の状態には重要です。
器具を使って歯石除去をおこなうと、目に見えない細かい傷が歯につきますので、歯石の付着は歯石除去前よりも早くなります。
全く歯磨きができないと、半年で元通り・・・なんてことも珍しくないです。
お家での歯磨きトレーニングをおこなうことで、愛犬の歯の健康、ひいては全身の健康を守っていきましょう。