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また、残りのごほうびを全てくれる設定で飼い主さんを登場させます。
犬に「おやつを見せて」というコマンドを出して、協力的または競合的なパートナーのうち1名を、その後に飼い主さんを箱の前に連れて行かせます。
この実験が27頭を対象におこなわれた結果、協力的なパートナーを大好物の箱に連れて行く確率は約80%、競合的なパートナーを「大好物」の箱に連れて行く確率は20%以下と大きな差が見られました。
論文では、『犬は自分がすべてのごほうびがもらえる方法を考え、利益が最大となる戦略を選んだ』という結論が出されたのです。
では、実際に犬がウソをつくときにする行動やタイミングについて確認しておきましょう。
犬は飼い主さんや周囲の人に「かまってもらいたい、優しくしてもらいたい」と思っているときに、ウソをつくことがあります。
具体的には、散歩の途中で「疲れたふり」をしてその場に座り込んだり、寝転がってしまったりします。実際には大して疲れていなくても、こうすることで飼い主さんが抱っこしてくれたり、気づかってくれたりすることを知っているのです。
また、飼い主さんの気を引くために「具合が悪いふり」「痛いふり」をすることもあります。食事を残したり、足を引きずるようにして歩いたり、「キャン!」と甲高い声で鳴いたりして、飼い主さんに心配してもらおうとします。
実際に怪我をしたり病気に罹ったりしたとき、飼い主さんに優しくしてもらった経験があると、このゆうな行動を取ります。
ただし、仮病のような行動が見られても、実際に怪我や病気があるかは動物病院で診察してもらわなければわかりません。少し様子見をしても、まだ具合が悪そうなら一度獣医師に相談するようにしましょう。
飼い犬の場合、身の安全を守るためというよりも、自分がいい思いをするためにウソをつくことが多くあります。
特に、食べることが好きな犬は(もっとたくさん食べたい)(もっとおいしいものが食べたい)という気持ちで、「食べていないふり」や「体調が悪いふり」をする行動が見られます。
そのため、食事のあとも食べていないような仕草を見せたり、もっとおいしいものを持ってきてもらうためにわざと食事を残したりします。
食事を残したときに、飼い主さんが心配して嗜好性が高いものを与えると、犬はそれを覚えてまた次ももらおうと考えて戦略的にウソをつくのです。
病気はなく胃腸の調子も崩していない場合、犬が食事を残してもすぐに食材を付け足さず、あまりかまいすぎないようにしましょう。
犬は自分のいたずらや失敗を怒られたくないときにも、ウソやごまかしのための行動を取ります。
飼い主さんに叱られそうになると目をそらしたり、呼ばれても聞こえないふりをします。
なかには、可愛らしい仕草や表情を見せて飼い主さんに甘えることもあります。
犬が人間に対してウソをつく、というと聞こえが悪いかもしれません。
しかし、犬はウソによって飼い主さんをあざむいたり、貶めたりしようとしているわけではないということを理解してください。また、ウソやごまかしの行動を取る犬は、寂しさや不安を抱えていることもあります。
犬が見せる行動にどんな感情が隠れているのか、ぜひ考えてあげてみてくださいね。