犬が『食物繊維不足』になっている時のサイン3つ 普段の食事で与える方法や適正摂取量まで
犬に食物繊維は必要?
食物繊維は、犬にも必要な栄養素です。腸内細菌のエサとなることで、腸内環境を整える働きがあります。
満腹感やダイエットをサポートするドッグフードには食物繊維が多く含まれていますが、食後の血糖値を緩やかにする働きがあり、肥満や糖尿病の予防に役立てることができるためです。また、肥満や糖尿病、下痢を起こしやすい犬の療法食にも食物繊維は使用されています。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらもバランスよく、適度に摂ることが大事です。良い影響ばかりのようで、摂りすぎると逆効果になりますので、摂りすぎにも注意が必要です。
犬が「食物繊維不足」になっている時のサインが見られた場合には、いつも食べているごはんを見直したり、食物繊維を多く含む野菜や果物を与えたり、原因を探ることと対策をすることも必要です。
犬が「食物繊維不足」になっている時のサイン
では、犬が「食物繊維不足」になっている時、具体的にはどのようなサインを見せてくるのでしょうか。
そのサインを把握しておけば、迅速に対応してあげることができますので確認しておきましょう。
1.ごはんやおやつの催促をする
水溶性食物繊維が不足すると、満腹感が得られず、ごはんやおやつの催促をすることがあります。水溶性食物繊維には、胃にとどまることで満腹感を持続させる、という働きがあるためです。
満腹感やダイエットをサポートするドッグフードには食物繊維が多く含まれていると話しましたが、急に水溶性食物繊維の少ないごはんに切り替えたとき、起こりやすいサインです。
2.うんちの量が少なくなる
不溶性食物繊維が不足すると、うんちの量が少なくなることがあります。不溶性食物繊維には、ドッグフードのカサ増しをする、という働きがあるためです。
満腹感やダイエットをサポートするドッグフードの場合、不溶性食物繊維でカサ増しすることによって、ごはんの量を減らすことなく体重を減らすことができるのです。
サポートの必要がなくなり、総合栄養食に切り替えたとき、起こりやすいサインです。
3.便秘になる
不溶性食物繊維が不足すると、便秘になることがあります。不溶性食物繊維には、うんちに保水をしたり、腸の動きを活発にしたりする働きがあるためです。
ただし、摂りすぎると軟便や下痢の原因になることがあるため注意が必要です。
犬に普段の食事で食物繊維を与える方法と適切摂取量
ドッグフードには、「セルロース」「ビートパルプ」「ペクチン」などが、食物繊維として含まれていることがあります。
主原料が穀物であるドッグフードには、炭水化物(糖質+食物繊維)として摂ることができています。肉類が主原料であるドッグフードの場合では、食物繊維の含有量は少ない傾向にあります。
基本的には、ドッグフードから食物繊維を摂ることができている、と考えてよいと思います。また、犬の食物繊維の適正摂取量は、乾物中5%未満の繊維量が目安です。
蒸した皮付きのサツマイモをおやつとして与える
蒸した皮付きのサツマイモ100gあたり、3.8gの食物繊維が含まれています。食物繊維が不足しているサインが現れたときは、少量をおやつとして与えてみてはいかがでしょうか。
りんごをおやつとして与える
りんご100gあたり、1.9gの食物繊維が含まれています。りんごは細かく切ってから与え、誤飲を防ぐため、丸かじりはさせないようにしましょう。
茹でたブロッコリーを与える
茹でたブロッコリー100gあたり、5.1gの食物繊維が含まれており、4.3gが不溶性食物繊維です。ドッグフードにトッピングしてあげると、喜んで食べてくれると思います。
これらの野菜類をあげるときには、痒みや下痢などのアレルギー症状が出ないか、十分注意しましょう。
まとめ
犬が「食物繊維不足」になっている時のサインを3つ解説しました。
- ごはんやおやつの催促をする
- うんちの量が少なくなる
- 便秘になる
食物繊維は腸内環境を整えるなどの働きがあり、犬にも必要な栄養素です。
しかし、「必須ではない」ということから、総合栄養食の栄養基準を策定している『米国飼料検査官協会』では、犬に必要な食物繊維量の基準値を一切設けていません。
食物繊維の不足によって、重篤な病気になるようなことはないでしょう。
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