愛犬の『肉球』乾燥していない?注意すべき5つの症状とケア方法、皮膚病との関係まで
愛犬の「肉球」の注意すべき症状
空気が乾燥したり寒くなってくると、人間の皮膚のように、犬の「肉球」にもさまざまな症状がみられるようになります。
適切なケアを普段からしているのであれば大丈夫かと思いますが、もし今まで放置していたとしたら…。
そこで今回は、日々酷使されているであろう愛犬の「肉球」の注意すべき症状について解説します。
1.乾燥、ひび割れ
犬の肉球のトラブルとして、最も多く見られるのが「乾燥」です。
本来犬の肉球は、ぷにぷにとした弾力があるものですが、地面を歩いたり、乾燥した空気にさらされたりすること、少しずつ硬くなってしまいます。
もちろん、皮膚が厚くなって硬くなることで、傷がつきにくくなるという面もありますが、乾燥しすぎるとひび割れを起こすこともあります。水分が不足していると、ちょっとした刺激でひび割れてしまいます。
ひび割れが大きいと出血することがありますし、当然痛みも出ます。また、犬は立ち上がるとどうしても肉球に負荷がかかるため、ひび割れの修復に時間がかかってしまいます。
2.切り傷、擦り傷
基本的には、靴などを履かずに生活をしている犬が多いと思います。そのため、家の中で遊んでいるときや散歩中などに、尖ったものや小さなものを踏んで、肉球を怪我してしまうことがあります。
また、散歩後などにゴシゴシと強い力で肉球を拭いて、肉球の表面が痛んでしまうこともあるのです。バリカンで足裏の毛をカットしたときに傷ができてしまうことも、めずらしいことではありません。
3.火傷・凍傷
散歩で肉球に傷ができてしまうのと同様に、夏に熱くなったアスファルトを歩いて火傷をしたり、雪の中で遊んで凍傷になったりすることもあります。
炎天下ではなく日が落ちた後でも、アスファルトやコンクリートには熱が残りやすく、夕方でもかなり熱くなっていることもあるので、十分注意が必要です。
寒い雨の日や雪の日に長時間散歩するときは、靴やスノーブーツを利用するといいでしょう。
4.指間炎(しかんえん)
犬の肉球や足裏に起こりやすい疾患として、「指間炎」が挙げられます。これは、指と指の間に炎症が起こって、赤みや腫れ、かゆみの症状があらわれる疾患です。
指間炎の原因は汚れ・蒸れによって雑菌が繁殖することや細菌感染、アレルギー、ストレスなど、様々なものが考えられます。
炎症が起こると犬はその部分を気にして舐めてしまい、さらに症状が悪化することも多いので、放置せずに動物病院を受診するようにしてください。
5.ストレス
犬はストレスを抱えると、自分の足裏を執拗に舐め続けることがあります。不安やストレスを紛らわせようと、無意識に舐めているため、肉球が赤くなったり出血したりしても、やめられなくなってしまいます。
犬が足を舐めていることが増えていると感じたときは、傷や怪我がないかとともに、環境の変化など犬のストレスになることがないかも確認してください。
ストレスによる舐めは「自傷行為」に当たるため、動物病院で心のケアについてのアドバイスを受けるのも良いでしょう。
犬の「肉球」のケア方法
愛犬の肉球に上記のような症状にさせないために、適切なケア方法を学んでおきましょう。
清潔を保つ
犬の肉球トラブルを防ぐためにまず心がけたいのが、清潔を保つことです。特に、外に出た後などは様々な汚れや菌が付着していることもあるので、きちんと拭いたり洗ったりしてきれいな状態にしてあげてください。
この際、表面をさっと拭くだけでなく、指の間の汚れなども忘れずに取り除きましょう。
また、毛が長い犬や多い犬は汚れが絡まって残りやすい上に、通気性も悪いため、雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。無理のない範囲でカットして、お手入れをしやすくするといいでしょう。
保湿する
肉球が乾燥していると、ひび割れをしたり傷ができやすくなったりします。そのため、肉球の乾燥対策として、保湿ケアをするのもおすすめです。
添加物などが含まれていないベビーオイルや、肉球専用の保湿クリームなどを利用しましょう。
こまめにチェックする
犬の肉球トラブルを防いだり、悪化したりしないようにするためには、日頃からこまめに確認してあげることが大切です。
散歩後に足を拭くと同時に、炎症や傷がないか、指にゴミが挟まっていないかなどをチェックしてあげましょう。
また、歩き方がいつもと違う場合にも、足裏に異常が起きている場合があるので一度確認してみてください。
まとめ
犬の「肉球」は、体重を支えながら衝撃を吸収したり、地面の状態を確認したりと様々な役割を果たす大切なものです。
肉球を痛めてしまうと、上手く歩けなくなるなど心身ともに負担が大きくかかってしまいます。
大切な肉球をすこやかな状態に保つために、日頃からこまめにチェックをして、状態や季節に合わせて適切なケアをおこなっていきましょう。
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