「シンプルなのに難しい!」と感じる料理の筆頭と言えば、オムライスではないでしょうか。

 文字にしてしまえば「ケチャップライスを作って卵で包む」だけのことですが、この包むという動作が非常に難しい。筆者はこれまでの人生で100回単位でオムライスを作ってきましたが、綺麗に包むことができた経験は片手で数えるほどしかありません。

 そんなオムライス作り苦手勢が待ち望んだ、包む必要のないオムライス「やけくそオムライス」を料理研究家のリュウジさんが紹介しています。

■ オムライス作りの面倒な工程を全部すっ飛ばして作れる「やけくそオムライス」

 リュウジさんが8月6日に自身のXで取り上げたのは、少し前に自身のYouTubeチャンネルで公開した「やけくそオムライス」の動画。

 卵で包む必要もなければ、ケチャップライスを作る必要もないという、衝撃的なレシピのオムライスです。オムライス作りにおける面倒な工程を全部すっ飛ばして作れるなんて……!

 早速作ってみることにしました。

 必要な材料は下記の通りです。

ご飯……200g
卵…2個
バター.……10g
味の素……5振り
塩……2つまみ
ケチャップ……適量
※味変でマヨネーズ

 まずはボウルに卵と塩、味の素、ご飯をいれます。このとき、卵は先に溶かず、ごはんと同時に混ぜるのがポイント。リュウジさんは動画内で「ご飯を入れて溶いた方が混ざりやすいからです」と話しています。

 材料を全部入れたら、後はゴムベラで適当に混ぜていきます。

 しっかり混ざって卵かけご飯の状態になったら、バターを溶かしたフライパンへ投下。

 いったんフライパン全体に広げたあと、形をオムライスっぽく整えていきます。火加減はご飯投入直後は中火、形を整え始めてからは弱火です。

 そしてある程度火が通ったところで、フライパンの縁を使ってひっくり返します。ここが「やけくそオムライス」の一番の山場。

 ご飯は表面が固まってはいるものの、全体的にはドロドロの状態なので、綺麗にひっくり返すのはなかなか難しいです。筆者も動画のような綺麗な形にはならず、少し歪んでしまいました。

 ただこの「やけくそオムライス」は卵とご飯が一体化しているので、形が多少歪んでも、通常のオムライスほど影響はないかもしれません。そういう点でも非常に楽なレシピです。

 ひっくり返したオムライスを表と同じように焼き固めたら、お皿に移してケチャップを適量かけ、完成。お皿に移すのも、そのまま滑らせるだけ、という簡単さでした。

 見た目はもう完全にオムライスです。

■ 卵とご飯の一体感が通常のオムライスを超えている……!

 実際に食べてみますと、味の方もまごうことなきオムライス。ケチャップライスの部分を「あとがけのケチャップだけで補えるのか……?」と半信半疑でしたが、まったく違和感がありません。

 味の素が入っていることで旨味もしっかりついており、具なしとは思えない満足感です。

 そしてこの「やけくそオムライス」は卵で包むタイプのオムライスと違って、ご飯と卵が一体になっているのも美味しいポイント。

 普段オムライスを食べるときは、卵とケチャップライスの比率を気にしてしまいますが、これは気にしなくてよし!最初から最後まで一体感高く食べ進めることができます。

 また「やけくそオムライス」は表面が固まってる一方で、中は少し半熟状態。なので昔ながらの硬めオムライスと、近年主流のふわとろオムライスの両方のいいとこ取りをしているような味です。

 しっかりとした卵の食感を感じつつ、とろとろとしたまろやかさもある。素晴らしいコンビネーションです。

 またマヨネーズを追加して食べるのもよいとのこと。試してみると、マヨが加わることでコクと卵感がアップ。より食べやすくて満足感のあるオムライスになりました。

 今回は具なしだったものの、ツナ缶やハム、チーズ、玉ねぎなどを入れても美味しいそうです。なお、玉ねぎをいれる際は、先に炒めてからご飯に追加する方がいいとのことでした。

 ノーマルの状態でも十分満足感があったのに、具が追加されたら一体どうなってしまうんだ……。

 凄まじくシンプルでありながら、アレンジの可能性も無限大に秘めたレシピでした。

 ぜひお試しあれ。

<記事化協力>
リュウジ@料理のおじさんバズレシピ(@ore825

(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025081102.html
情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 面倒な工程が全部不要!リュウジさんの「やけくそオムレツ」が簡単かつ可能性無限大