子どもの遊びと聞いたとき、何を思い浮かべますか?鬼ごっこ、缶蹴り、ドッヂボール……おっと、大事なものを忘れています。ラップバトルです。

 Xユーザーの「ゴリアテの母」さんによると、どうやら令和の小学生は休み時間にラップバトルをして過ごすようなのです。

■ 息子さんが通う小学校は、学校公式の大会が開かれるほど、ラップバトルが盛ん

 このほど「ゴリアテの母」さんが投稿したのは、次の内容。

息子氏「ママ。今日、業間休みに中庭で4年生がラップバトルしかけてきてさ」

これが令和の公立小学校か…

 どうやら息子さんの通う小学校ではラップバトルが流行っているそうで、文化祭のようなイベントで学校公式のラップ大会が開かれるほど。学校公式のラップ大会……どんな雰囲気なのかまったく想像がつきません。

 現在3年生の息子さんは幼少のころから言葉への興味と記憶力が高く、同学年の子よりも語彙が豊富。

 持ち前の表現力にくわえ、普段からYouTubeでCreepy Nutsのライブ映像やピラフ星人の動画を見るなどラップ感度も高く、それらが相まってラップ遊びが特技になっているのだとか。

 そんな息子さんは、上述した学校公式のラップ大会で、昨年2年生ながら3位に入賞。しっかり成績を残している実力者でもあります。

■ 3位入賞者に挑んでくる猛者たち……大会を経て変わった息子さんの小学校生活

 しかし3位に入賞したことで、息子さんの小学校生活には変化が。なんと入賞以来、周囲から「強者」とみなされたのか、ラップバトルを挑まれているようになったのだそうです。まるでバトル漫画のような状況です。ゴリアテの母さんも「何その落ち着かない世界って思います」と話しています。

 ゴリアテの母さんが息子さんに聞いたところによると、ラップバトルは場が整ってさえいればすぐに始まるシステム。今回は息子さんがいきなり肩をつかまれて始まったとのこと。

 念の為にお伝えしておきますが、ニューヨークの路地裏ではなく、日本の公立小学校の話です。

 いきなり肩をつかむなんて物騒な……と思ってしまうかもしれませんが、小学校のラップバトルは、自由の中にもしっかりとした規律があります。

 明確なルールこそないものの「人を傷つける言葉はダメ」「大勢でひとりを攻撃してはダメ」「必ずみんないるところで1対1」という最低限の決まりは存在。それらを守りながら、どちらかの言葉が続かなくなるまで続くといいます。

 今回のバトルについて息子さんは、どんなパンチラインを繰り出したのかは教えてくれなかったそうですが「4年生だから楽勝だった」と報告してくれたそうです。無事に勝利できたみたいです。

 しかし続けて「6年生ならどうなってたか分からない」と口にしていたとのことで、やはりどんなジャンルにおいても6年生は別格の存在であることがうかがえますね。

■ 「ラップ=ディスり合い」ではない!小学校のラップブームは全国的?

 2025年4月2日からNHK Eテレで子ども参加型のラップ番組が始まるなど、小学生のラップブームは全国規模の模様。

 ゴリアテの母さんの投稿にも「うちの小学校は6年生を送る会でもラップバトルしてた」「次男もラップバトル大好きで小5の時から友達の間で流行っていると言っていた」といった声が寄せられていました。

「ラップ=ディスり合い」というイメージは一定数あるかもしれませんが、それはあくまでラップの1つの側面に過ぎません。ゴリアテの母さんも「ルールを持ってやれば、学年を超えた楽しい言葉遊びが出来ると思います」と肯定的にとらえています。

 ただ言葉や単語を並べるのではなく、韻やリズムを意識しながら即席で歌詞を作っていく。ラップバトルほど頭を使う遊びは、なかなかないかもしれません。

 少年期にラップバトルで揉まれた子どもたちは、かなり優秀な大人になりそうです……。

 いつか彼らの世代と働くときに後れを取らないよう、そして街なかでラップバトルを仕掛けられても負けないよう、筆者も今のうちからラップを聞いて鍛えておこうと思いますYO。

<記事化協力>
「ゴリアテの母」さん(@BJhYyGzcGOyK3pT

(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025062707.html
情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 令和の小学生、休み時間は「ラップバトル」 語彙力とノリで頂点を競う