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漫画家の宮川サトシさんは9歳の娘さんがコレクションしている、ある「モノ」をSNSで紹介しました。それは、小田急電鉄の「Thank you カード(ありがとうカード)」。
駅で落とし物を届けたりするともらえるカードで、駅名標をモチーフにしたデザインとなっており、中央には大きく「ありがとう」の文字が書かれています。
宮川さんの話によると、娘さんはこの日100円玉を届けたことで「Thank you カード」が5枚になったそう。投稿された写真には5枚並べられた「Thank you カード」も写っています。
小田急電鉄の素敵な取り組みに、宮川さんだけでなく写真を見た人からも「全国の駅でやってほしい」「もっと認知されるべき制度」など、多くの称賛の声が寄せられています。
―― 娘さんが初めて「Thank you カード」をもらったのは、いつ頃でしょうか?
小学2年の3学期で、その時はハンカチを拾ったそうです。
―― 娘さんは元々「Thank you カード」の存在を知っていたのでしょうか?
知らなかったそうです。「駅でハンカチを届けたら、これもらえたよー!」という感じでした。本人に聞いたら「嬉しかった」とのことです。
たしかに子どもたちは特に喜びそう。優しい気持ちがより育まれていくのではないでしょうか。この素晴らしい「Thank you カード」の取り組みについて、小田急電鉄の担当者にも詳しく話をうかがいました。
―― 「Thank you カード」を始めたきっかけや理由などを教えてください。
忘れ物をお届けいただいたことに対する感謝の気持ちと、責任を持ってお預かりしますという気持ちを込めて、2016年3月28日からお渡ししています。
―― 「Thank youカード」は具体的に何をするともらうことができるのでしょうか?
忘れ物を駅へお届けいただいた際や、体調を崩されたお客さまの救護などにご協力いただいたお客さまにも、感謝の気持ちをお伝えするためにお渡ししています。
ただし、列車運行における安全確認時や駅の混雑時など、状況により必ずしもお渡しできるものではございません。
―― 「Thank you カード」は小田急線のどこの駅でももらえるのでしょうか?
小田急線全70駅で、駅係員のみが持っています。
―― 「Thank you カード」にある「OER39」という記号の意味を教えてください。
Odakyu Electric Railway(小田急電鉄)のアルファベットの頭文字「OER」に、Thank youを数字で表した「39」をデザインしています。
―― 「Thank you カード」が話題になっていることについて感想をお聞かせください。
Thank you カードを「コレクション」として大切にしているお嬢さまと、温かく見守るご両親の様子が写真とつぶやきから伝わり、心温まる気持ちになることができました。
また、日々の業務に励む駅係員のモチベーション向上にもつながるものと感じております。引き続き駅をご利用いただく全ての方に、気持ちよくご利用いただけるよう努めてまいります。
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小田急電鉄からの感謝の気持ちは、宮川さんの娘さんだけでなく「Thank you カード」をもらったすべての人に届いているはず。さらにそこから「親切」の連鎖が起こり、1つの小さな優しさがいろいろな場所に拡散し、多くの人の心に届いているのではないでしょうか。
<記事化協力>
宮川サトシ@6/7新刊発売予定さん(@miyagawa_sato)
小田急電鉄株式会社
(佐藤圭亮)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024060407.html