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もふもふしているワンちゃんや猫ちゃんはよく見かけますが、もふもふしているカニはなかなか見かけないのではないでしょうか。
和歌山県にある「すさみ町立エビとカニの水族館」の公式X(Twitter)が、オオタマオウギガニが脱皮してもふもふになった姿の動画を投稿。「可愛い」など多くのコメントが寄せられ、沢山の人を魅了しています。
すさみ町立エビとカニの水族館の公式Xは2月1日、「カニ界で最もかわいいと噂の子がさらに可愛くなりました」とオオタマオウギガニが脱皮したばかりの姿を紹介。隣にある脱皮殼と見比べても、同じ個体とは思えないほどもふもふしています。白くてふわふわしており、まるでわたあめのようです。
すさみ町立エビとカニの水族館の担当者に詳しくうかがうと、「私が把握している限りの話になりますが」と前置きしながらも、日本の他の水族館などでオオタマオウギガニを飼育している施設は「思い当たりません」とのこと。
理由としては、オオタマオウギガニ自体の個体数も多くなく、流通量も少ないそうです。すさみ町立エビとカニの水族館の個体も、地元の伊勢海老漁の網に偶然かかったものだと説明します。
実際に触ってみてももふもふしており、「白いもふもふの状態は、1日ほどしか見られない貴重な姿」と担当者。現在はうっすらと茶色くなり、もふもふも多少は落ち着いたそうです。送っていただいた「脱皮から5日後の写真」に写っている姿は、一般的に想像するカニに近くなっています。
オオタマオウギガニは毛が生えている姿が通常の状態のため、しばらくはもふもふしたままになっているそうです。ただし、人間の毛などと違って生えかわることはないので、動画に映っている脱皮殻のように、時間が経つと摩耗していくと考えられているのだとか。
ちなみにオオタマオウギガニは生涯で何回ほど脱皮するのか聞いてみたところ、正確な寿命が分からなかったり、カニ類を卵から飼育することは困難だったりするため、「誰にも分からないと思う」とのこと。脱皮時間についても、正確に計測したことがないので不明だそうです。
オオタマオウギガニの動画に3万件を超えるいいねが付き、大きな反響があったことについて、「マイナーな存在であるオオタマオウギガニが、これほどまで反響をいただけるとは思いませんでした」と担当者も驚いている様子。
カニが苦手という人からも好意的な反応があり、「普段カニに興味がない方にも、カニの魅力をお届けできたことが嬉しかった」と語っていました。
<記事化協力>
すさみ町立エビとカニの水族館公式X(@ebikaniaquarium)
(佐藤圭亮)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024020705.html