X(Twitter)にて賑わいを見せている「他人と被らないプラモ」というハッシュタグ。腕自慢のモデラーたちによる個性たっぷりの作品を多数見ることができますが、中でもひときわ異彩を放っていたのは「拳王」さんの投稿。

 見るとそこにはイカを模したような姿の、青いボディが印象的なプラモデルが。機動戦士ガンダムに登場するジオン軍のMSの如く、「モノアイ」があしらわれた機体は、水中戦にめっぽう強そうです。

 たしかに「他人と被らないプラモ」であること間違いなしな本作を、拳王さんが製作したのは実はもう15年以上も前のことでした。友人が描き起こしたというイラストを見て、「これは立体化しなければ」という使命感に駆られたそうです。

 一部既存のパーツを使いつつ、スクラッチビルドで手掛けたという製作技術は実に見事です。100分の1スケールのキットと並べてみても、市販品と遜色ないほどの高いクオリティ、そしてサイズを誇っています。「MS-69 ゲソ」というネーミングセンスも秀逸です。

 元絵にどれだけ近づけられるか?という点にとにかくこだわったという本作。しかしながら足の部分については、なかなかアイデアが思い浮かばず、どう再現しようかと考えていたところ、仕事中に目に入った工作機械のクーラントホースを流用する方法を閃きます。

 これがまさかのジャストフィット。以降、製作は勢いに乗り、およそ1か月の期間を経て完成に至りました。拳王さんはその後も、度々本作をSNSに掲載するなど、自身の中でもすっかりお気に入りの作品となったようです。

 合わせて投稿された「巡航状態」も見事。水中での素早い動きには、きっと連邦軍も手を焼くことでしょう。シャア専用の赤いゲソ……なんてのもあればぜひ見てみたいところです。

<記事化協力>
拳王さん(@kenou4415)

(山口弘剛)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 「他人と被らないプラモ」オリジナルMS「ゲソ」が個性的すぎる