大きな入道雲に、広大な野原の真ん中を走る電車。昔懐かしい田舎の風景を、レジンを使用して再現したのは、Twitterユーザーのtsukikaさん。

 夏のにおいを感じさせる作品を見ていると、子どもの頃に夏休みを利用して祖父母の家に遊びに行ったときの記憶がよみがえります。

 tsukikaさんがレジンを始めたのは、2020年3月ごろ。以降、空と海の作品を中心に色々な景色をレジンで表現しています。

 7月5日の投稿では、夏らしさを感じられるような作品を投稿。1両編成の小さな電車やそれが湖面に映っているところなど、ノスタルジックさを演出しています。

■ 好きだったゲームを思い出す

 完成した作品を見たときは、過去にプレイした「ぼくのなつやすみ2」というゲームを思い出したそうです。ツイートでも「ぼくのなつやすみ2」が好きで、夏になると毎回プレイしたくなると説明しています。

 ちなみに、tsukikaさんが住んでいる地域とは雰囲気が異なるそう。それでも、懐かしさを感じさせる美しい景色や、夏の虫の鳴き声が時間と共に変化する細かな描写、曲の雰囲気などが特に好きで憧れるのだとか。

■ 入道雲の表現に苦労

 今回の作品が完成するまでにかかった日数は2日ほど。夏を感じさせるものと言えば入道雲ということで、もちろん作品にも取り入れられています。入道雲のもくもくとした躍動感を出すのが難しかったそう。

 さらに作品自体が鉱石のような形になっており、多面体であることも作る上で苦労した点の1つ。その苦労もあってか、鉱石の中に古き良き時代の日本の田舎が閉じ込められているようで、見ている人たちの目を惹きつけます。

■ 飛行機雲と水面に映る電車がこだわり

 こだわった部分は、飛行機雲と電車が水面に映るようにしたところ。本当に細部にまでtsukikaさんのこだわりが、この小さな鉱石につまっています。ここの部分の描写はあらためて見ても非常に美しいです。

 自分自身も夏を楽しみながら作ったという今作。今後も、自分が完成した作品を見た時に懐かしさを感じたように、作品を見てくれた自分以外の誰かが懐かしさを感じられるような景色をレジンで表現していきたいと意欲を燃やしています。

<記事化協力>
tsukikaさん(@tulip_tsukika

(佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 鉱石に閉じ込められた「夏の景色」 ノスタルジックな世界観をレジンで表現