UVレジンという紫外線で固まる樹脂を薄く均一に伸ばして固め、折り紙のようにして作った作品を投稿しているTwitterユーザーのGadgetさん。透明で色鮮やかな美しい薔薇や鶴に目を奪われます。

 作品を見た人たちからも「淡く繊細で素敵」「レジンを折るという発想なかった」などの声が寄せられ、絶賛されています。

 「おそらく私以外にやっている人がいないので、レジンペーパーアートという技法で普段は呼んでいます」と、自身の作品について語るGadgetさん。たしかに、このようなレジンアートは見たことがありません。

 作り始めたきっかけなどは何だったのでしょうか。レジンペーパーアートの魅力などについても、詳しく話をうかがいました。

■ 2022年12月にレジンペーパーアート開始

 レジンペーパーアートを始めたのは、2022年12月。Twitterの企画でレジンのみで立体物を作ることになり、「なんとかモールド(レジン用の型)を使わずに立体作品を作れないか」と考えたのが始まりでした。

 当時「レジンを薄く伸ばしたら折り紙のようにできるかもしれない」とひらめき、さっそく作業を開始したそうです。

■ レジンを均等に広げるのが一番大変

 作品を作る上で大変なことは、レジンを均等な厚さに伸ばして広げること。薄すぎてもくっついてしまい、逆に厚すぎると「パキッ」と折れてしまうのだとか。

 さらにムラがあると折り紙のようにならないので、ちょうど良い厚さに手作業で伸ばすことが一番大変であり、苦労する部分だといいます。

■ 気泡ができないよう慎重に……

 こだわっている点は「色を付ける時に気泡が入らないようにすること」とGadgetさん。

 レジンを均等な厚さに伸ばして折り紙のようにした後、色付きのレジンで色を塗ります。その時に、筆の気泡がのらないように慎重に色付けをしているそう。

 完成までにかかる時間についても聞くと、それぞれ違うものの「鶴」の場合は丸1日かかったといいます。

■ 一番の魅力は「透明感」

 このような苦労やこだわりを経て完成するレジンペーパーアート作品。

 一番の魅力は透明感で、折り紙をレジンコーティングした時には出ない「完全透明な作品」ができるのだとか。経年劣化でコーティングが剥がれたりすることもないと語ります。

 今後は「レジンペーパーの作品をもっと広めていきたい」と目標を掲げるGadgetさん。今回、作品を見た多くの人から温かい言葉をもらい「とても嬉しかった」と喜びをにじませます。

 「次は創作折り紙や、もっと花弁がたっぷりついているようなお花の作品をレジンペーパーアートでやってみたい」と創作意欲を燃やしていました。

<記事化協力>
Gadget(ガジェット)さん(@GsMapleFactory

(佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 レジンを折り紙のように使用 レンジペーパーアートの世界