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アルコール分2.0%入りのソフトキャンディ「UHA味覚糖 パリピ気分」(以下、パリピ気分)。期間限定品だったため既に出荷は終了していますが、ソフトキャンディでありながら「アルコール入り」ということもあり、子どもの誤食を懸念する声などがSNS上にはあげられていました。
出荷終了しているため、残る在庫は店頭分のみ。2022年12月5日に発売され、1か月以上も経過している現在では取り扱う店が減っています。そんな中、偶然にも「パリピ気分」が入手できたので、SNSに投稿されていた疑問「食べたら酔えるんじゃ」の答えをもとめて検証してみます。なお、検証には「簡易アルコール検知器」を使用しました。
【本稿について】
本稿は「パリピ気分」を食べるとどの程度からだが反応するのか・アルコール検知器にはどう反応するのかを純粋に好奇心から調べただけのもので、商品を否定する意図や、非難する意図は一切ありません。
また検証はあくまで簡易のものであり、さらにアルコール反応には個人差があります。その点理解した上でお読みください。
「パリピ気分」はUHA味覚糖が販売する、アルコール分入りのソフトキャンディ。アルコール分は2.0%入っており、たとえばサントリーの「ほろよい」シリーズが3%ですので、それより若干少ないぐらいのレベルです。
UHA味覚糖の商品カタログページによるとこのパリピ気分は、レモンサワー味。「レモンに、ウォッカ粉末、ジンの香りのベースになるジェニパーベリー粉末」が入れられているそうです。お菓子感覚かとおもいきや、割と本格的なアルコール入りの菓子の模様。
キャッチは「キャンディ食べて♪アゲアゲハッピー♪」と紹介されていたので、つまりこのアルコール入りのソフトキャンディを食べ、気分を爽快にしてしまおうというコンセプトらしいのです。本当に「パリピ気分」で「気分アゲアゲ」に酔えるのでしょうか、アルコールがどの程度反応するのか検証していきます。
今回「酔い」を検証するため、アルコールを測定する機械を利用します。使用したのは「かんたんアルコールチェッカー(ALCOHOL CHEQUER)」。簡易的に呼気中のアルコール濃度を調べる機械です。
アルコール濃度は3段階に分かれており、記載されていたのは以下の通り。
・「緑ランプ」は0.1mg/リットル未満
・「黄ランプ」は0.1mg~0.25mg/リットル
・「赤・黄色ランプ」は0.25mg~/リットル以上
「緑ランプ」以外はアルコールが呼気中に含まれているという結果となります。
また、注意書きには以下のことが書かれています。
「人間の呼吸には若干の発酵ガス(胃および腸等から排出されるガス)が含有されていますので、体調により飲酒していなくても検出する場合がございます」
つまり、シラフの状態でもアルコールが検出される可能性はあるようです。
まずは動作チェックもかねて、「シラフ」の状態を試してみました。(ちなみに筆者はアルコールが苦手なため、アルコールが大丈夫なスタッフにお願いしました)
結果は「緑」つまり、アルコールなしです。
余談ですが、ユーチューバーのSEIKINさんが過去に、同じ機種を使用して機種自体の性能について検証しています。結果は「使える(アルコールが検出される)」というもの。機種自体の反応について疑問のある方はSEIKINさんの動画「580円のアルコールチェッカーって実際どうなのよ?」も参照してみてください。
次に「パリピ気分」を食べた状態ではどのような反応を示すのか試していきます。まず、袋をあけて「パリピ気分」を取り出します。この時点で既に「アルコール臭」が凄い。
反応は人によるかもしれませんが、筆者はお酒に弱いせいかかなり強烈に感じました。ただし、袋から出した個包装の状態では機械はまだ反応していません。
では、実際に食べてみます。袋からとりだすと……なるほど、まさに「パリピ気分」な色合い。黄色でピンクを包むという、海外のお菓子にあるような「ド原色な色」をしております。
試食したスタッフによると、味は……「普通のソフトキャンディ」。よくあるソフトキャンディの味わいだそうです。ただ、徐々に体内がポカポカと温まってくるとのことで「軽く酔っ払う」という感想。やはりアルコールの影響なのでしょうか。
色々考えている暇はない、さっそく「かんたんアルコールチェッカー」で検査していきます。
測定すると、すぐに「黄色」反応を示しました。「黄ランプ」は0.1mg~0.25mg/リットル未満ということで、呼気中のアルコールが反応しているようです。
結果として、あくまで本人の感想は「軽く酔っ払う」。アルコール測定値としては0.1mg~0.25mg/リットル未満になりました。
商品に「お子様やお酒に弱い方、妊娠・授乳中の方、運転時にはご注意ください」と注意書きがされているとおり、特に食べたあとの運転は控えた方がいいでしょう。
5時間ほど時間をあけて、同じUHA味覚糖社製のアルコールが入っていないグミでも検証してみました。
食べたのは「UHA味覚糖リセットグレープグミ」です。(パリピ気分は15:12、他のグミは同じ日の20:11に食べました)
当然のことながら、製品内に「アルコール」は一切含まれておりません。
判定は……「緑」で0.1mg/リットル未満。やはり「パリピ気分」以外の製品ではアルコールの検出はされませんでした。
結果としては、「頭がボーッとする、ほてってくる」などの症状が出るので「酔えてしまう」ようです(あくまで個人の感想)。重ねてとなりますが、アルコール測定値の反応としては「黄ランプ」で呼気中のアルコール濃度が0.1mg~0.25mg/リットル未満ということになりました。
もちろん、結果は個人差があり、アルコール測定値の注意書きにもあったように「体調により飲酒していなくても検出する場合がある」ということで、人によっては結果が違う可能性があります。
参考までに「酒気帯び運転」の基準について紹介すると、「呼気1リットルあたりのアルコール濃度0.15mg以上」となっています。今回の結果では、使用した機種の表示幅の都合上0.15mg以上かどうかまでは調べられませんでしたが、反応している以上食べたあとの運転等は絶対に避けたほうが良いでしょう。
なお、「酒気帯び」に関する詳しい情報は以下の記事で別のライター(元検察事務官)が紹介しています。詳しく知りたい方は次の記事も参照してみてください。
▼お酒は何時間で抜ける?大人なら絶対に知っておきたいアルコールの分解時間
https://otakei.otakuma.net/archives/2022122904.html
<参考>
【公式】UHA味覚糖 商品カタログ パリピ気分
日テレNEWS コンビニで買える“酔えるグミ”「親としてはやめてほしい」子どもの誤食に懸念の声
朝日新聞デジタル アルコール2.0%入りキャンディー、注意ツイート拡散 出荷は終了
(執筆:たまちゃん/編集:宮崎美和子/検証協力:湯川晃)