昨今のリアルイベントでは、「身体障がい者」にも配慮された会場で実施されることが増えてきています。その「変化」を実感していると語るのは、グラフィックデザイナーのさしみちゃんさん。先天性の障がいで車椅子の生活を送っている人物です。

「ガガ様のライブに行ってきました。身体ガチャ失敗とか言って笑ってるけど、正直生まれてからずっとこの身体を背負って生きていくことに絶望するときは何度だってある。でもガガ様のBorn this way に何度だって助けられたから、そんな極を大好きな友達たちと最高に自分らしいスタイルで観れて幸せでした」

 2022年9月3日・4日にかけて、埼玉県所沢市にある「ベルーナドーム(西武ドーム)」で開催されたアメリカのシンガーソングライター「レディー・ガガ」の来日公演。大の「ガガファン」というさしみちゃんさんはこの日、美術大学時代の友人たちとライブ鑑賞を楽しみました。

 いわゆる「ガガメイク」を施し、衣装もバッチリキメての参戦となった一行。そこにあったのは“ガガ様”を信奉する熱心なファンの姿です。その中でさしみちゃんさんは、車椅子に乗って来場しています。

 グラフィックデザイナーの傍らで、「『障がい』の枠を取り払うために」と、自身のSNSでの発信や情報番組等に出演し、障がい者の現状について当事者として伝えているさしみちゃんさん。今回の投稿は、会場のベルーナドームの設備の充実について伝えたかったといいます。YouTubeチャンネル「脊損ギャルさしみちゃん」ではさらに詳細について紹介。

 10分ほどの動画では、メイクをする光景や、当日友人たちと合流するシーンに加え、スタッフに案内されながら場内に設置された「車椅子席」へと向かっている姿が映し出されています。

 途中には青黄赤で塗装されたスロープを渡る光景も。安全性に加えて、目の不自由な方へ考慮した配色のようです。ちなみに、たどり着くまでの案内板も、巨大で視認性に優れていたとのこと。さしみちゃんさん個人の肌感レベルの話になりますが、この日の車椅子来場者は、自身がこれまで参加したライブの中でも最多だったそう。

 あらゆるファンが大いに熱狂したライブでしたが、ライブを振り返るシーンでは、一部の車椅子来場者の鑑賞マナーについて苦言を呈しています。公演中に携帯の画面を光らせながら通信アプリでやり取りしていたり、スタッフに対する態度や言動に問題があった観客もいたとのこと。「全体的に良くなかったと思います」。

 当日の服装をピンクに合わせるなど、1人の「ガガ大好きギャル」として大いに楽しんだというさしみちゃんさん。その上で、動画内では最後に以下のように感想を述べています。

 「7年前に行けなかったライブに、大好きな友達たちとオシャレをして行けました。当日行かない友達にはメイクやスタイリングしてもらったり、色々な人に助けてもらいながら、ずっと好きだったアーティストの、ずっと好きだった曲を聴くことが出来ました」

 「こういう身体に生まれて、今でも葛藤はありますが、ここまで頑張って生きてこれたからこそ、今回こういう時を過ごせたことを幸せに思います。マジでマジで最高のライブでした!」

<記事化協力>
車椅子ギャルさしみちゃんさん(Twitter:@misa_misaxxx/Instagram:@sashimi_channn/note:@sashimichann)

(向山純平)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 これが私の「Born this way」 最高に自分らしいスタイルでガガ様のライブを楽しんだ車椅子ギャルの最強な一日