キャラ弁やキャラメニューなど、大好きな作品やキャラクターをモチーフにした料理は、味覚だけでなく目も楽しませてくれるもの。SNSには様々な力作がよく投稿され、その発想と工夫に注目が集まります。


 今回Twitterに投稿されたのは、ポケモンの「ナゾノクサ」をモチーフにした豚バラおろし丼。いったい、どんな材料でできているんでしょう?



 このメニュー写真を投稿したのは、キャラフードやキャラスイーツ作りが趣味だというヌァンシィさん。2020年からキャラクターをモチーフにしたメニューを作り、Instagramに投稿するようになりました。


 ポケモンも、始めた当初から作っているモチーフのひとつ。最初の頃はゲームの中に出てくるメニューを再現して作っていたそうです。



 いつも作るキャラフードは、夕食メニューとして作ることが多い、とのこと。ただ、食べ物にしやすい姿や色合いがあるため、どうしても自分自身の発想だけではモチーフにするポケモンに偏りが出てしまうのが悩みなんだとか。


 そこで、自分では考え付かないポケモンに挑戦したい、とほかの人からリクエストしてもらうこともあるそうです。今回の「ナゾノクサ」も、リクエストをうけ挑戦したメニュー。


 リクエストは「ナゾノクサをモチーフに、メニューはおまかせ」ということで、形状や色から構想を練ることに。ナゾノクサの特徴である頭の草を葉物野菜で再現し、メニューを考えていったといいます。


 「結果今回は、ナゾノクサを大根おろしにしようと思い、パスタにしようか、ご飯系にしようか悩んで丼にしました。時には、その時食べたかったメニューで決めたりもします(笑)」


 メニューのポイントになったのは、頭の草と体の色。体の色は「デコふり」という、ご飯に色つけできるタイプのふりかけを使い、青と迷いつつ紫色に大根おろしを染めました。頭の草は、ほうれん草と小松菜で比較し、葉柄(茎)がしっかりした小松菜の方を扱いさすさでチョイス。


 ナゾノクサの背景に豚バラの冷しゃぶを敷き詰め、目や口などは型抜きした海苔、ニンジン、大根で表現。可愛いナゾノクサの豚バラおろし丼が完成しました。


 キャラメニュー作りの楽しさを「メニューを考えてる時のワクワクと、完成した時の達成感だと思います」と語るヌァンシィさん。以前からコラボカフェやコンセプトカフェのメニューを見るのが大好きで、自分でメニューの構想を練っていたことから、今こうして思い描いたものができると嬉しいのだとか。


 これまで作ってきたメニューの中で、印象に残っているものをうかがうと、真っ先に「初めて紫キャベツから青を作って食材に着色して作った」という、ラティアスとラティオスのサンドイッチを挙げてくれました。この時はラティオスの顔にしたハムを青く染めたそうで、着色料を使わずきれいにできたことが印象深かったとのこと。



 また「お蕎麦を見てたらイシツブテに見えてきて(笑)」と、海苔とかまぼこで目鼻を作ったイシツブテの蕎麦も可愛らしい作品。ちなみに「海苔を多く載せられそうだったので、アローラでの姿にしてみました」と、頭に突起の生えた形に。



 顔を描かなくても要素だけでキャラが判別できる作品を作ってみた、という「ロケット団の朝食セット」はアイデア賞といった感じ。ニャースのサラダとソーナンスのドリンクもついていて、ロケット団の強い結束ぶりを感じさせます。



 ヌァンシィさんは単品だけでなく、もう少し趣向を凝らしたキャラメニューも作ってみたい、とも話します。ポケモンの特徴である「進化」は、大きな創作意欲に繋がっている様子。


 「先日、ゴース、ゴースト、ゲンガーの進化に合わせたフルコースを作ったのですが、それが楽しかったので、ほかのポケモンの進化でもコース料理みたいなものを考えてみたいと思いました」



 ほかにも、アニメやゲームに登場するサトシやシロナといった人物のキャラクターや、ジムリーダーをモチーフにしても作ってみたい、と語るヌァンシィさん。早くも次回作が待ち遠しくなってしまいそうです。




<記事化協力>

ヌァンシィさん(@Nuancy2020)


(咲村珠樹)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 ナゾノクサが豚バラおろし丼に変身 ポケモンのクッキングファンアート