- 週間ランキング
突然ですが、皆さま「バレエを習ってみたい」と思ったことはありませんか?
「幼い頃、友達の発表会を観に行ってバレエに憧れた」「街で見かけるバレエショップのきらめきに惹かれている」「大人でも熱中できる趣味を見つけたい」という思いを持ってらっしゃる方、大人からのバレエ「大人バレエ(そのまま)」がぴったりです!
バレエ歴21年の筆者が、バレエを一度も習ったことのない超~初心者の方に向けて、バレエの始め方を解説していきます。
「バレエってどこで習えるの?」「お高いんでしょう?」「レオタードなんか着られないわ……」という方々……大丈夫です!この記事を読めば、バレエ教室の選び方や費用相場、服装などすべて分かります!
一般的にバレエは「バレエ教室」で習うことができます。しかし、一口にバレエ教室といっても種類はさまざま。初心者が気軽に習えるサークルのようなものから、プロを目指す本格的な教室まであらゆるタイプのバレエ教室が存在します。
昭和音楽大学バレエ研究所の調査によると、全国のバレエ教室の数は約4260件(※)とのこと。(※推定値)
バレエ教室には大きく分けて以下のタイプがあります。
▼バレエ教室のタイプ▼
・個人経営のバレエ教室
・バレエ団付属のバレエ教室
・スポーツセンターなどのカルチャークラス
- - - - -
先ほどご紹介した昭和音楽大学バレエ研究所の調査によると、日本のバレエ教室の約7割が個人経営のバレエ教室です。
個人経営のバレエ教室は、教室によって開講しているクラスがさまざま。大人向けのストレッチクラスのような易しいものもあれば、大人からでもソロの踊りや男女ペアの踊り(パ・ド・ドゥ)を指導してくれるクラスもあります。
バレエ団付属のバレエ教室は、プロを目指す本格的な教室がほとんどで初心者の方にはおすすめできません。ただし、近年では「大人向けのクラス」を開講している教室もあり、現役のプロダンサーから直接指導を受けられるとして人気を集めています。
最も気軽に習えるのは、スポーツセンターなどで開講されているカルチャークラスでのバレエレッスンです。
バレエ専用の教室ではないため、トゥシューズ(つま先で立つバレエ用の靴、ポワントとも呼ばれる)を履くことは難しいですが、Tシャツとズボンのようなラフな格好でもレッスンを受けることができ、大人バレエの入り口としては一番入りやすいでしょう。
「バレエってお金持ちの習い事でしょ?」と思っている方が多いのではないでしょうか。バレエを21年間習っている筆者から見ても、たしかにバレエはお金がかかる一面があります。しかし、実はバレエを“習うだけ”なら、ほかの習い事と比べてそれほど高額というわけではありません。
▼バレエにかかるお金▼
(1)レッスン代
(2)アイテム代
(3)発表会費
- - - - -
バレエにお金がかかるのは、上記の3場面。次で詳しく相場をご紹介しますね。
バレエのレッスン代は、正直に申し上げてピンキリです。どこで習うか・誰に習うか・月に何回レッスンを受けるかによって変わります。
そもそも、レッスンの料金体系は大きく分けて2種類あります。
▼レッスンの料金体系▼
・月謝制
・チケット制
- - - - -
月謝制の場合、毎月決まった料金を支払います。筆者調べですが、費用相場としては以下のとおりです。
▼レッスン回数/費用相場▼
・月4回(週1回)/8800円
・月8回(週2回)/1万6000円
※「東京 バレエ教室 大人」で検索し、表示されたウェブサイトの上位10教室から月謝の中央値を計算
※チケット制の教室は除外
- - - - -
今回は東京のバレエ教室で算出したため、地方のバレエ教室ではさらに安く受けられる教室もあるでしょう。
チケット制の場合、1回あたり2000円~3000円のレッスンが多く見られました。
レッスン代だけで見ると、ほかの習い事に比べて高額という印象は受けないのではないでしょうか。
続いて、バレエにかかる費用としてあげられるのが、シューズやウェアなどのアイテム代です。
▼バレエレッスンで最低限必要なアイテム▼
・バレエシューズ(1500円~5000円程度):
レッスンで使用する布でできた靴。トゥシューズと異なり、ペラペラなのでつま先立ちはできない。
・レオタード(2000円~2万円台):
レッスン時に着用するウェア。あまりにも安いものは生地が薄かったり、すぐにダメになったりするので要注意。
・タイツ(1000円~2500円程度):
レオタードの下に着用するバレエ用のタイツ。通常、薄いピンク色を使用する。一般的なタイツに比べて伸縮性が高く、動きやすい。
- - - - -
バレエレッスンを受けるために最低限必要なアイテムは、上記の3つです。詳しくは後述しますが、教室によっては服装自由な場合もあります。その場合は、手持ちの動きやすい格好でもOKです。
最初は、レオタードやタイツなどが1着ずつあれば十分でしょう。大人バレエにハマってくると可愛いレオタードがどんどん欲しくなり、アイテム代が膨らんでいくことも……。
個人的には、普段着では着られない可愛いデザインでもレオタードなら着られることが多く、レオタード集めも大人バレエの魅力の一つだと前向きに捉えています。
バレエを習う上で最もまとまったお金が必要になるのが発表会に出るときです。教室によりますが、発表会に1回出演するだけで少なくとも10万円以上はかかるでしょう。
しかし、せっかく習い始めたら披露する機会が欲しくなるのが人間というもの。ほとんどの教室で、発表会の開催頻度は年に1回です。日頃の頑張りを見てもらえる機会と捉えて、年に1度の大奮発をしてしまうのもおすすめですよ。
それに、大人になって仕事以外で成果を発表する機会はなかなかないですよね。きらびやかな衣装を着て、スポットライトを浴び、大きな拍手をいただく……この体験をすれば、ますます大人バレエの世界に魅了されるはずです。
大人バレエを検討している多くの方が悩む問題……それはレッスン時の服装問題です。
「やっぱりレオタードを着なければいけないの?」「レオタードを着られる体じゃない……」と悩んでいらっしゃる方は多いと思います。
しかし、心配ご無用です。教室によっては、「大人向けのクラスに限り、レオタードを着なくてもOK」としている教室もありますし、何といっても、最近は大人のコンプレックスをカバーできるようなレオタードがたくさん登場しています。
「(1)レオタードを着なくてもOKな教室」と「(2)レオタード着用の教室」の2パターンに分けて、おすすめの服装をご紹介しますね。
レオタードを着なくてもよい場合、一番簡単なのはTシャツにズボンという格好です。優雅なイメージのあるバレエですが、実は飛んだり回ったりと意外と運動量は多いもの。動きやすい格好を意識しましょう。
個人的におすすめなのは「Tシャツ+ショートパンツ+スパッツ」です。
バレエのレッスンでは、常に美しい脚のラインを目指します。この服装であれば、脚のラインを隠さないため正しい指導を受けやすいのもメリットです。
とはいえ、やはり理想的な服装はなるべく体のラインを隠さないレオタードスタイル。バレエレッスンに慣れてきたら、レオタードにもぜひ挑戦してみてくださいね。
大人バレエの方におすすめのレオタードスタイルは、長袖レオタード+スカートです。
気になる二の腕やお腹、ヒップを隠しつつも、体のラインを隠しすぎません。正しい指導を受けられるという観点でもおすすめです。
最近では、ネットでも気軽にレオタードが購入できます。レオタードはサイズ感が大切なので、返品交換が可能なお店での購入がおすすめです。
バレエは大人からでも始められて、夢中になれる習い事です。筆者の周りには、大人から始めたバレエに熱中し、週に3回、4回もレッスンに励んでいる方もいます。
もはや趣味の域を超え、バレエが生きがいになっている人もいるくらいです。80代で元気にレッスンしている方もいらっしゃいます。
「仕事と家事の毎日でつまらない」「大人になってから夢中になれるものがない」という方は、大人バレエの世界に足を踏み入れてみませんか?
美しい音楽に合わせて楽しく体を動かせるレッスン時間は、日々の疲れを癒やしてくれます。ぜひ一緒にバレエの世界を楽しみましょう!
<参考>
昭和音楽大学バレエ研究所「バレエ教育に関する全国調査2021」
(上村舞)