猫が『困ったスプレー行為』をしてしまう5つの理由 やめさせるための対処法も
猫がスプレー行為をする5つの理由
猫が壁や家具におしっこを吹きかける“スプレー行為”は、ただの粗相ではありません。
猫にとって、重要な意思表示=マーキングであり、そこには明確な理由があります。ここでは、代表的な5つの原因を詳しく解説します。
1.縄張りの主張・マーキング
スプレー行為は、猫が「ここは自分の場所だよ」とアピールするためのマーキングです。特に、外の猫のにおいや姿を見かけたとき、新しいペットや来客が家に入ったときなど、自分の縄張りが脅かされると感じると、スプレー行為が起こりやすくなることがあります。
壁や玄関付近、窓際などに頻繁にスプレーするのは、縄張り境界を強調しているサインかもしれません。
2.発情によるもの
発情期を迎えた猫──特に未去勢のオス猫は、異性へのアピールや繁殖本能の一環としてスプレーを行うことがあります。
これは「自分の存在を知らせる」ための行動で、ホルモンが強く影響を与えています。室内飼いでも見られるため、手術の有無がスプレー行動の頻度に大きく影響するケースです。
3.ストレスや不安
引っ越し、家具の配置換え、騒音、家族構成の変化など、環境の変化は猫にとって大きなストレスです。また、飼い主とのふれあいが減ったことによる寂しさや不安も、スプレー行為につながることがあります。
この場合、スプレーは「情緒の乱れ」や「自己主張」の手段となって現れ、急に頻度が増えることが特徴です。
4.トイレ環境への不満
トイレが汚れている、猫砂の種類が合わない、音や場所が気になる──そんな些細な不満が積もると、猫は「ここではしたくない」と感じ、別の場所に排泄してしまいます。
スプレー行為のように見えて、実は“トイレの代替行動”として行われているケースも。特に神経質な猫ほど、トイレ環境の影響を強く受ける傾向があります。
5.多頭飼育によるストレスや競争
複数の猫が同居している環境では、スプレー行為は“主張”や“縄張りの再確認”の手段になることがあります。
新しい猫が加わったり、既存の猫同士の関係が変化した場合など、猫同士の緊張や競争意識が高まることで、ストレスからスプレー行為が増えることがあります。
スプレー行為をやめさせるための対処法
スプレー行為には明確な原因があるからこそ、その背景に合わせた対処が必要です。
叱るだけでは逆効果になることもあるため、猫の気持ちに寄り添いながら、根本的な解決を目指しましょう。
環境を整えて安心感を与える
縄張り、不安やストレスが原因の場合、猫が「ここは安全な場所だ」と感じられる空間づくりが第一歩です。
家具の配置や隠れ場所の確保、においの原因となるものの整理などを行い、リラックスできるテリトリーを整えてあげましょう。外の猫が刺激になっている場合は、窓の目隠しや音・視線対策も有効です。
去勢・避妊手術を検討する
性的本能によるスプレー行為は、去勢・避妊手術によって大きく軽減されるケースが多いです。
特に発情期のオス猫では、手術後にスプレー行為がほぼなくなることも。ただし、行動が習慣化している場合はすぐに改善されないこともあるため、早めの判断が効果的です。
トイレ環境を見直す
猫にとってトイレは非常に繊細な場所。猫砂の種類やトイレの形、大きさ、設置場所などが合っていないと、排泄行動そのものに不満を抱くことがあります。
常に清潔を保ちつつ、トイレの数は猫の頭数+1つが理想。静かで落ち着ける場所に設置しましょう。
叱らず、静かに対応する
スプレーの痕跡を見つけたときに、怒鳴ったり叩いたりしてしまうと、猫はますます不安を募らせてしまいます。
猫は「あとから怒られても理由が分からない」ため、叱ることで改善することはほとんどありません。感情的にならず、冷静に状況を見直す姿勢が重要です。
フェロモン製剤や市販グッズを活用する
安心感を与えるフェロモン製品は、スプレー行動の抑制やストレス軽減に効果的とされています。また、スプレーされた場所は専用の消臭剤や酵素系クリーナーでしっかり除去することもポイント。
においが残っていると、「またここでマーキングしよう」と思わせてしまうため、徹底的な消臭は欠かせません。
まとめ
猫のスプレー行為は、必ず“何かを伝えるため”のサインです。縄張りの不安、ストレス、トイレの不満、発情──原因を正しく理解すれば、叱らずに対処することができます。
大切なのは、猫を責めるのではなく「どうすれば安心できるか」を一緒に考える姿勢。猫にとっても、飼い主にとっても快適な暮らしを取り戻すために、まずはできるところから環境を見直してみましょう。
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