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先述した「音だけを聞かせる」方法に類似しますが、おもちゃ(獲物)の姿がほとんど見えない状態にもかかわらず、猫は目をまんまるくするはずですよ。
おもちゃを動かすときは、速度に変化をつけるのがコツです。横に移動させる場合は、最初はゆっくりと進み、急に加速するといった感じです。
特に、愛猫に近づくときは「ジリジリ」と遅く動かし、目の前を通過するときだけ瞬間的にスピードアップするのが有効。理由はおそらく、「獲物が近づいてきてソワソワしていたのに、目の前で急に逃げ出す」という狩りのシチュエーションが再現されているからでしょう。
冒頭でも解説しましたが、猫はおもちゃに「獲物」を重ねて見ています。よって、猫と遊んであげるときには「獲物(生き物)」のような動作に興奮するのです。
よって、おもちゃを動かすときは、「床を這うように」「ズリズリと」「曲線を描きながら」などが有効でしょう。
また猫は木に登ることも好きです。よって、キャットタワーの柱をよじ登るような動きをおもちゃで再現すると、猫は大興奮してよじ登って追いかけますよ。
ちなみに野生で暮らしていた頃の猫は、狩った獲物を木の上で食べていました。
ここまで紹介した方法に共通することは、「狩猟」のシチュエーションを再現すること。実際に狩りをしているような体験をさせてあげられれば、きっとほとんどの猫はノッてくるはずです。
だからこそ、猫を興奮させるためには、身近な生き物を観察することが近道でしょう。要は猫が狩猟の対象としてみる生き物の動きに注目し、オモチャを使って似たような動きを再現してあげるのです。
観察すべき生き物を例にあげると、ネズミのチョロチョロとした動きや、ピクッピクッと動いたりバサバサと飛んだりする鳥、ひらひら舞う蝶や暗い場所でカサカサと動くゴキブリ、またチョコッチョコッと移動する小さな蜘蛛もそうですね。
このほかにも、セミやバッタ、カエル、生え、蚊、カナブンやカメムシなど、小動物から昆虫まで多岐にわたります。中には目を背けたくなる虫もいるかもしれませんが、「未知の動き」をマスターするチャンスかもしれません。今は動画サイトでチェックすることができるので、観察といっても簡単ですよ。
猫がノッてくる遊び方のヒントは、一環して「狩猟本能をくすぐること」であることがわかりました。
ここではオモチャの動かし方に焦点をあてて紹介しましたが、他にも「薄暗い時間を選んで遊ぶ」「日中なら部屋を暗くする」、おなかが減っているタイミングを狙うなど、狩猟の再現をする条件はいろいろありますよ。
完全室内飼育だからこそ、猫と遊んであげるのは飼い主さんの大切な役割です。猫にとってもストレス解消や運動など必要な時間となりますし、なんといっても最愛の猫とコミュニケーションになります。ぜひご自身の愛猫が「絶対喜ぶ遊ばせ方」をみつけてくださいね。