愛猫に決してつけてはいけない『禁断の名前』3選 猫との意思疎通にもデメリットが
1.呼びにくい名前は避けよう
名前には、単に個体へのラベル付けだけでなく、愛猫への「愛情信号」のような役割があります。一生涯使う信号です。
特に猫をお迎えしたときには、まず猫にとって名前は「楽しい音」であり、自分に対する呼びかけなのだと覚えてもらう必要があります。そのため、できるだけ発音しやすい名前にして、呼びにくい名前は避けるようにしましょう。
たとえば、長すぎる名前はNGです。特にお迎え当初のあり余る愛情と情熱をすべて名前に注ぎ込んだ長い名前をつけても、結局フルネームで呼ばなくなったり、家族間でそれぞれ違った呼び方をしたりするようになります。
また、発音がしにくい名前には、呼びかけの頻度が下がる傾向があります。ロシア語(~コフスキー)やドイツ語(~リッヒ)の姓のような摩擦音(サ行やハ行)の連続した音は、日本語だと発音しにくい名前になりますし、濁点や半濁音(パ行)が連続している名前も発音に慣れが必要です。
猫の名前は、2〜3音節で簡潔に、わかりやすく、ハッキリと発音できるものを選ぶことが大切です。
2.人に不快感を与える名前はNG
日本での人の名づけには戸籍法や命名権があり、名前に使用できる文字や意味などで判断される基準がありますが、ペット(猫)においては、飼い主が自由に名づけることは可能です。
とはいえ、発音やその意味については、多少は周囲の状況を考えて選ぶ必要はあるでしょう。
差別的な名前や不吉なもの・性的なものを連想させる名前、あるいは、ネガティブな印象を与える特定の人物を想定させる名前も避けたいものです。
猫の名前は、家族が呼ぶ以外にも動物病院でもカルテや呼び出しに使用されます。他人が不快に感じる名前には、名付け親の価値観や性格が反映されているものです。
印象の悪い名前にしてしまうことで、猫に対して配慮がない無神経な飼い主という不必要な誤解を与える危険性さえあります。
そういう意味では、猫の名付けには決まりがありませんが、タブーがあることは間違いないでしょう。だれもが気持ちよく呼べるもののなかから選ぶことが大切です。
3.猫が混乱する名前は避ける
猫が混乱する名前とは、家族や同居のペットと同じ名前や、よく使うほかの言葉と似ている言葉などです。猫は言葉の意味ではなく、音で判断しているため、呼びかけるときやその言葉を使うときに、猫を混乱させてしまう可能性があります。
猫は自分の名前について、飼い主から出される特別な合図やチャイムのようなものだと認識しています。猫の名前を呼んで、撫でたり食事を与えたりする行動によって、猫は名前を「自分にとってよい合図」だと認識するようになるのです。
ところが、家族や同居のペットと同じ名前にすると、呼ばれて反応した結果が自分ではないケースが出てきます。猫が音からの情報を処理できる量は、とても限定的で短期記憶が中心になります。
そのうえ、複雑な処理は困難なため、「いつもと違うこと」や「同時に複数のことが発生」すると対処できなくなってしまうのです。
これを放置していると、呼びかけを無視するようになったり、ストレス源になったりするかもしれません。呼んだ時に猫が混乱する名前はつけずに、できるだけシンプルで個々の個体を識別できる名前を付けるようにしましょう。
まとめ
猫の名前を付けるときには、呼ばれる猫の立場やそれを聞いている周囲への影響を考えて選ぶようにしましょう。
呼びにくい名前や他人に不快感を与える名前は、これから長い年月の間に何度も呼ぶ名前としてはふさわしくありません。そして、しばらく経つと呼び方を変えてしまう可能性もあります。そうすると今度は愛猫の方が混乱してしまいます。
猫に適切な名前は、できるだけ短く2〜3音節で発音が明瞭なものがよいでしょう。名づけのコツとしては、猫の特徴や性格を反映させることをおすすめします。
毛色・毛柄、性格、しぐさなどから連想できる言葉にすると、さらに愛着がわいてきます。愛情を込めた素敵な名前をプレゼントしてあげてください。
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