猫と一緒に『新幹線』に乗るなら…気をつけるべき5つのこと 乗り方や守るべきマナーなど
1.乗車券について
猫は飼い主さんの「手回り品」の扱いで、一緒に電車に乗せることができます。つまり猫は「荷物」と同じ扱いというわけです。
猫を新幹線に乗せるためには「手回り品」専用の切符が必要です。金額は1個につき290円で、当日のみ有効。この切符は自動販売機では購入できず、Suicaなどの交通系ICも使用できません。改札口で駅員さんにキャリーバッグを見せてから発行してもらうので、覚えておきましょう。
また新幹線の切符は、1人につき1席と決まっています。1人で複数の座席は座れないので、猫と一緒に乗るスペースを確保したいからといって2席確保することはできません。
2.規定サイズのキャリーを用意する
猫と一緒に新幹線に乗るためにはキャリーバックやキャリーケースは絶対条件です。
さらに持ち込み可能なキャリーバッグには規定のサイズがあります。縦、横、高さの合計が120㎝以内。さらに重さは猫を入れた状態で10kg以内と決まっています。サイズが規定内であれば、素材に決まりはありません。
なお規定のサイズからわかるように、大型の猫種や大柄な猫の場合は重量制限にひっかかる可能性があるので注意が必要です。事前に猫をキャリーバッグに入れた状態で、自宅で計量してみることをおすすめします。もし重量オーバーになりそうな場合は、軽い素材のキャリーバッグに変更することを検討してみましょう。
またキャリーバッグに入れていたとしても、猫の安全や他人への迷惑を配慮して、ハーネスやリードはつけておきましょう。
3.多頭飼育で2匹の愛猫を乗せたい場合
猫を多頭飼いしている場合は、規定のキャリーバッグ1つに1匹以上の成猫を入れるのは無理です。複数のキャリーバッグが必要となりますが、新幹線の規定として、1人の人間に対して「手回り品」は2個までであることを把握しておきましょう。
よって猫のキャリーバッグは1人の人間に対して2個まで持ち込み可能です。その場合の料金は「手回り品」の切符も2枚必要となり「290円×2個=580円」です。
ただし猫用のキャリーバッグを2個持ち込んだ場合、人間用の大きな荷物(旅行バッグやスーツケースなど)には制限がかかります。キャリーバッグを2個持ち込む場合は、ハンドバッグやショルダーバッグのみになることを覚えておきましょう。
4.体調管理
猫は変化を苦手とする動物です。自宅に来客があっただけでもストレスを感じるので、新幹線に乗るのは不安を募らせるはず。そこで、おでかけするときは体調を万全に整えるよう心がけてあげましょう。
まずご飯は出発の数時間前までには済ませること。これは猫も乗り物酔いをするので、嘔吐を防ぐためです。
できるだけトイレも済ませたいので、猫砂を新しいものに全取り換えするなど、猫がトイレにいきたくなるような環境を用意してみましょう。
また電車内では空調や温度に対して臨機応変に対応してください。真夏は窓際を避け日光があたるのを防ぎます。冬場は暖房があたる場所を避けましょう。
もし乗車中に、やたらとあくびをしたり、よだれを垂らしたり、息が荒くなったりするのは「乗り物酔い」のサイン。愛猫が苦しんでいるので、嘔吐する前に気づいてあげて、一度新幹線を下車することも検討しましょう。
5.新幹線内の過ごし方
先述したように新幹線に乗るときの猫は「手荷物」の扱いです。隣の空席にケージを置くのは禁止ですので、ひざや床におくことになります。
ただし足元は電車の音や人が移動するときの足音が響きやすいものです。ケージを置くなら床よりも飼い主さんの膝のうえの方がよいかもしれません。
また車両の端の方がなにかあったときにデッキに移動しやすいので、車両の前方か後方を選ぶのがおすすめ。少しでもスペースが広い方がよければ「グリーン車」にしましょう。
なお、自分にとってはカワイイ愛猫でも、乗車客のなかには動物が苦手な人や猫アレルギーの人もいます。いくらリードやハーネスを着用していても、新幹線の中で猫をケージから出すのは禁止です。バッグから顔を出すことも認められていないので気を付けましょう。
よって、おやつを与えるのはケージの空気窓や隙間からになるので、ケージ選びの参考にしましょう。
まとめ
愛猫と一緒に新幹線に乗ることは可能ですが、スムーズに移動するためにはいろいろな準備が必要ということがわかりました。
先述した以外にも、できるだけ空いている時間帯や車両を選んだり、混雑時は人の少ないデッキへ移動するなどの配慮も必要です。
またキャリーケースやハーネスなどの他にも、おやつやおもちゃ、水やスポイトもあると便利。緊急時のためにタオルやトイレシート、ウェットシートやティッシュ、ゴミ袋なども持参しましょう。
電車に乗せたときの反応は猫によって異なるので、なかには適応能力の高い猫もいれば、完全に乗車は無理と思われる猫もいます。一度、最寄り駅から乗れる電車でお試してみるとよいかもしれません。
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