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中毒を起こす原因となるのがアボカドに含まれる「ペルシン」という殺菌作用のある成分です。これは人間には無害ですが、猫には有毒となってしまいます。
ペルシンは実の部分以外にも含まれています。アボカドの種やアボカドオイルも要注意です。
また、アボカドは、中毒症状以外にも「ラテックス・フルーツ症候群」と呼ばれるアレルギー反応を引き起こす恐れがあります。これは、天然ゴムに含まれるラテックスたんぱく質が原因で発症するアレルギーです。
アボカドや、バナナ、キウイなどのフルーツは、たんぱく質の構造がラテックスたんぱく質に似ているといわれています。そのためアレルギーを発症してしまうのです。これらのフルーツで発症するアレルギーがラテックス・フルーツ症候群です。
猫に与えてはいけないといわれているアボカドなのに、キャットフードの原料として使われることがあるのはなぜでしょうか。
アボカドには、実に1000を超える種類があるといわれています。日本で流通しているアボカドのほとんどは、猫が食べると中毒を起こすとされるペルシンを多く含んだ種類なのです。
アボカドを原料に使用したキャットフードや猫用品が販売されていますが、それはペルシンの含有量の少ない種類を使っているからと思われます。
猫がアボカドを食べてしまった場合、下痢や嘔吐、軟便などの症状が現れます。重度の場合には、呼吸困難やけいれんを引き起こすことがあり、命に関わります。
ラテックス・フルーツ症候群を発症した場合の症状は主に皮膚炎ですが、稀にアナフィラキシーショックを引き起こすことがあり、注意が必要です。
猫がアボカドを食べてしまったら、量や症状の有無に関係なくすぐに動物病院へつれていきましょう。
動物病院では、アボカドをいつ、どれくらいの量を食べたのかを伝えられるようにしておくとスムーズです。飼い主さんが自分で吐かせるのは危険を伴います。なので勝手に対処せず必ず獣医師の指示に従って下さいね。
アボカドは観葉植物としても人気です。猫の中毒症状を引き起こすペルシンは、実だけでなく葉や茎にも含まれているため、観葉植物であっても注意が必要になります。
アボカドは栄養価の高い食材ですが、猫には有毒です。食事や調理の際は猫に食べられないよう気をつけましょう。観葉植物として、室内に置いている場合も要注意です。