猫の『丸まり方』3つのパターン別に愛猫のキモチを解説 アンモニャイトに秘められた意味とは?
1.アンモニャイト(ニャンモナイト)になる
猫が頭とお尻をくっつけて、全身で美しい丸い形をつくるような寝姿。猫好きさんたちの間では、通称「アンモニャイト」と呼ばれ、この造語の由来は、化石のアンモナイトに似ているからです。中には「ニャンモナイト」と呼ぶ人もいます。
猫のアンモニャイト(ニャンモナイト)が見られるのは、暑い時期よりも寒い時期です。理由は、頭とお尻をくっつけることで腹部が保温されるから。猫は本能的に、自分の体から熱が逃げない方法を知っているのです。
なお、猫がアンモニャイトのポーズをしやすい室温は20度以下。それは、猫が過ごしやすい室温の21~28度を下回るからです。20度以下になると猫は寒いと感じるようになるため、秋や冬になると猫は体を丸めることが多くなります。
よって、猫がアンモニャイトのポーズをとるときは「寒い」という気持ちになっていると考えられるでしょう。
2.詰まって丸くなる
猫は、箱や猫ベッドなどにギュッと詰まるように丸まることがあります。これは猫が野生に生きていた頃の名残ともいえ、理由は安心できるからです。
猫が室内飼いではなかった時代は、狩猟生活でした。獲物を狩ることはもちろんですが、逆に外敵からも狙われる可能性のある生活だったのです。
そんな猫にとって周りに囲まれる場所は安心感を得られる基地のようなもの。穴ぐらを住処としていたときの習性があるため、周囲が体に密着するような場所は、精神的な安堵感があるのでしょう。
そんな猫の習性に着目し、近年では透明のボウルが市販されています。猫が入り込んだときに押しつけられる肉球や毛を、透明なボウルの外から見られるというものです。猫の「安心したい」という気持ちとはギャップがあるので、クリアボウルに入っているときは、邪魔をしないよう気を付けましょう。
3.顔を隠している
猫が丸まっているときには、寒さ対策や安心感を求める場合が多いですが、「まぶしい」と感じていることが原因の場合もあります。
猫の目は人間よりも光に敏感な構造をしており、網膜にある「タペタム」と呼ばれる反射板のような機能により、非常に暗い場所でも視覚を保つことができます。
このため、人間が必要とする明るさの6分の1ほどでも物が見えるため、月明かり程度の明るさでも視界を確保できるのです。その分、日常生活の明るさを「まぶしい」と感じやすくなっています。
猫が顔を手やしっぽで隠しているときは、光を遮るために体を丸めていると考えられます。また、気温が13度以下になると、さらに体温保持を意識して頭やしっぽを包み込むように丸まることが多く、体全体で温かさを逃がさないようにしているのです。
まとめ
猫の「丸まり方」にはさまざまなパターンがあり、それぞれの姿勢が猫の気持ちや体調を反映しています。
寒さを感じたときには体を丸める「アンモニャイト(ニャンモナイト)」の姿勢をとり、頭とお尻をくっつけることで体温を保とうとします。
また、箱やベッドの中で「詰まって丸くなる」姿勢は、囲まれた空間に安心感を覚えるためで、野生時代の習性が影響していると考えられます。
さらに、明るさを避けたいときには顔を隠すようにして丸まります。猫は人間よりも光に敏感なため、日常の明るさでも「まぶしい」と感じやすく、顔を覆うことでその刺激から身を守っているのです。
このように、猫が丸まる姿勢には意味が込められているため、可愛いからといって無理にかまうのではなく、そっとしておくのがベストです。
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