猫が『掃除機』が大っ嫌いなワケ選 あんまり嫌がるときの共存アイデアも
1.音が大きく聞こえるから
掃除機の音はうるさいと感じるものですが、数字に表わすと静かな掃除機でも60デシベルあり、音が大きいタイプの商品では76デシベルにものぼります。このデシベルを騒音レベルで区分すると、「うるさい」に相当。例えるなら、セミの鳴き声やパチンコ屋の店内といった騒音レベルにあたります。
しかも猫は聴覚にすぐれた動物で、可聴域は人間の約3倍です。そのため、人間よりも音を詳細に聞き分けることができます。
また猫は聴覚が優れているだけに、音に精神を左右されます。掃除機の音によって、猫がストレスや不安を感じたりするのは、自然なことです。
2.自然の中にはない音だから
人間と暮らすことが主流となった猫ですが、もともと猫は野生に生きる動物でした。よって猫の潜在意識の中に、家電や音楽などの音は存在していません。
そんな猫にとって掃除機の音は、未知の騒音といえるでしょう。また、猫は掃除機の意味を理解できないので、なおさら恐怖を感じやすいです。
逆に、猫は小動物の鳴き声や獲物が動く音に興奮しますし、水の流れる音も好みます。自然界から出る音には、本能レベルで反応してしまう特徴があります。
3.「敵」に見えるから
先述したように、猫にとって掃除機は奇妙な騒音を出す得体のしれないものです。また猫の目に映る掃除機は、人間が思うよりも大きいサイズ感で映ります。自分よりも大きな姿形で、馴染みのない音を出しているというだけでも、猫にとっては怖い存在です。
さらに、掃除機は地べたを這うように動き回るため、猫によっては「外敵」と認識してしまうことも少なくありません。
猫は、一度植え付けられた恐怖心はなかなか払拭できない動物です。猫が掃除機を恐怖の対象として見ている場合は、猫の前で掃除機をかけないことをおすすめします。
怖がるときのアイディア
音の小さい掃除機を選ぶ
一言に掃除機といっても、数多くの商品が発売されています。吸引力やアタッチメント、省エネタイプなど、掃除機に求める特徴も人それぞれです。少しでも愛猫のストレスを軽くしたいなら、「静音タイプ」の掃除機を選びましょう。40デシベル以下のものもありますよ。
掃除機以外で掃除をする
極力掃除機を使わないのも1つの方法です。フローリングならウェットシートやモップがけ、カーペットはブラシがけや毛取りグッズで掃除を済ませましょう。最初は大変に感じるかもしれませんが、「掃除機よりも丁寧にキレイになる」と、掃除機レスの生活に慣れていく飼い主さんもいます。
逃げ道を作る
掃除機を怖がる愛猫の場合は、掃除機をかけるときに部屋のドアを開けておくのもおすすめです。猫は逃げられないとパニックを起こしてしまうので、掃除機をかける際は密室にしないよう心がけましょう。
別室に移動させる
掃除機をかけるときは、その部屋からいったん猫を出してあげましょう。なるべく音が聞こえにくい場所がベストです。また掃除時間を長くとらず、短時間で終わらせるのも効果的です。
掃除機をスタートする「合図」を送る
猫は学習できる動物です。特に聴力に長けているので「○○の音が聞こえたら○○が起きる」と、連携して覚えることができます。
よって、掃除機を出すときは常に何らかの音を出してから行うようにするのがおすすめ。「この音が聞こえたら怖い掃除機が動き始める」と覚えることで、猫自ら避難をするようになります。
まとめ
人間の目から見たら、掃除機は小さなものであり、機能を理解しているので怖いことはありません。しかし猫には『聞いたことのない音を出す大きなもの』という認識しかなく、怖く感じられます。
人間の感覚で「怖くない、大丈夫」は通用しにくいため、今回紹介した音の小さい掃除機を選んだり、逃げ道を確保してあげたりする、などの対策をとって、なるべくストレスを感じないように工夫してあげましょう。
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