やり過ぎや勘違いは厳禁!愛猫に『してはいけないNGなお手入れ』4選とその理由
猫にしてはいけないNGお手入れ4選!
1.過度なブラッシング
愛猫の被毛を美しく保つために、ブラッシングは大切なお手入れです。
しかし、やり過ぎはNG。過度にブラッシングを行うと、必要な毛まで抜けてしまったり、皮膚を傷つける原因となるからです。
人の場合は1日数回髪をブラッシングするかもしれませんが、猫の場合は長毛種1日一回、短毛種2~3日に一回程度のブラッシングでOK。
ソフトに力を入れすぎず、猫とコミュニケーションをとりながら、楽しくブラッシングをしてあげてください。
2.過度なシャンプー
過度なシャンプーは皮膚のバリア機能を低下させ、炎症を引き起こす原因になるので控えましょう。
そして基本的に猫は自分でグルーミングを行うため、シャンプーは不要です。特別な汚れ(糞尿や吐しゃ物など)が付着したとき以外は、シャンプーをしなくても、ブラッシングのみで十分ケアができます。
とくに猫はシャンプーが苦手な子が多いため、汚れていない猫を無理にシャンプーするのは、精神的にもよくありません。
ただ定期的なシャンプーを望むのであれば、月に1回程度が目安。高頻度にならないよう気を付けましょう。
3.爪を深く切りすぎる
猫の爪も小まめなお手入れが必要ですが、深くまで切るのは危険です。
というのも猫の爪の根本部分には、「クイック」と呼ばれる血管や神経が通っている場所があるからです。
このクイックを誤って切ってしまうと、出血や痛みを引き起こし、猫自身爪切りがトラウマになってしまうことがあります。
そのため爪切りに慣れていない人は、爪の尖がっている部分を切ってあげるだけでOK。クイックのギリギリまでは、トリミングサロンでプロにお任せするのが安心です。
なお爪切りは3週間~1ヵ月に1回が基本ですが、猫によって伸び方が異なるため、様子を見ながら行いましょう。
4.綿棒で耳掃除する
猫の耳を綿棒で掃除する必要はありません。耳のゴミはベルトコンベアーのように自然に排出されるので、綿棒を使った掃除は定期的なお手入れとして行わなくても問題ないのです。
むしろ綿棒での掃除は、耳のごみを奥に押してしまったり、耳の中を傷つけたりするリスクがあるので避けたほうがいいでしょう。
猫の耳の掃除は綿棒ではなく、湿ったコットンで耳介にたまった汚れをふき取るだけでOK。
または耳掃除用の液体を耳の穴に数滴たらし、耳の根元をくちゅくちゅとマッサージしてあげるのも良いです。
ただしスコティッシュフォールドのたれ耳やアメリカンカールの反り耳などは、ほかの猫と比べて耳が汚れやすい傾向があります。
そのため週に1回ほど定期的にゴミのふき取りを行えるのが好ましいです。
そのほかのNG行為
人薬の使用
市販の人薬を自己判断で猫に与える人は少ないかもしれませんが、もちろんそれはNGです。
ただ動物は人薬が全く使えないわけではありません。動物病院でも人薬をつかうところはたくさんあります。
しかしそれは動物に使用できる薬を、獣医師がその猫に合わせて処方しているものなので、なんでもかんでも飲めるわけではないのです。
わたしが働いていた動物病院でも、たまに「整腸剤をのませてきた」という飼い主さんがいましたが、そういった行為は絶対に控えましょう。
人用シャンプーの使用
猫をシャンプーするときは、ペット用のシャンプーで行うようにしましょう。人と猫では皮膚のpHが異なるので、人のシャンプーを使うのは猫には刺激が強すぎます。
ただでさえ猫は人よりもデリケートな皮膚をもっているので、人用シャンプーを使えば、なにかしらの皮膚トラブルが生じる可能性が高くなります。
ヒゲを切る
猫のヒゲを切るのはもちろんNG!「邪魔そうだから切った」という飼い主さんに出会ったことがありますが、猫にとっては非常に致命的なことです。
というのも猫のヒゲはセンサーの役割をしていて、空気の流れや距離感といったさまざまな情報を集めるツールとして重要だからです。
猫がヒゲを失うことは、人が手先で物の感触などを感じられなくなるようなもの。そう思うと、猫のヒゲは非常に重要であることがわかります。
なお、たまに部屋にヒゲが落ちていてびっくりした経験があるかと思いますが、ヒゲは約半年に一度抜け替わるため、ヒゲが落ちていたとしても異常ではありません。
新しいヒゲが生えたことで抜け落ちるので、ヒゲを失ったわけでもないので安心してください。
まとめ
愛猫に対するNGなお手入れ行為は、飼い主の無知や勘違いから起こるものがほとんどです。
まず猫は人間と違う生理的特徴を持っているため、人間的な感覚でお手入れすれば逆効果になることがあるのは忘れないようにしましょう。
そして愛猫のためを思えば、お手入れひとつであっても正しい方法を身につけることが第一歩。
猫にいつまでも清潔で健康でいて欲しい、そう願うからこそ、飼い主側が正しい知識を身に付けることが何より大切なのです。
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