多くの飼い主さんが苦労しているのが、猫に薬を飲ませる時ではないでしょうか。フードに混ぜても、薬だけキレイに残してしまう。むりに飲ませたら吐き出してしまった(泣)など、猫に薬を飲ませるのは本当に大変ですよね。



そこで今回は、猫の薬と上手に付き合うための疑問や悩みについて調べてみました。



 

■猫の薬の上手な飲ませ方




猫に薬を飲ませるときは、薬の形状にかかわらず「素早く」行うことが大切です。飼い主さんが緊張していると猫にそのオーラが伝わります。できるかな……と不安にならずに素早くさっと行うのがコツ。



そしてもう一つ猫に薬を飲ませても無理に水を飲ませる必要はありません。人間は薬と水を一緒に飲むのが一般的ですが、猫に薬を飲ませたあとにスポイトなどで無理に水を飲ませる必要はありません。



猫に無理矢理水を飲ませると、逆に誤って水が肺に入る危険があります。それが原因で肺炎を発症し、最悪命にかかわる場合もあるのです。



 

■液体の薬の上手な飲ませ方




液体の薬はスポイトを利用するのがポイントです。頭を固定して口の横から飲ませてみましょう。



①まず片手のすべての指を広げて、猫の頭全体を優しくつつみこみます。人差し指は口元、小指は猫の後頭部の中心に置く感じです。



②小指を支点にして猫の口を上にむけます。あまり無理に力をいれず軽い力で動かしましょう。そのまま人差し指で猫の頬を軽くあげます。



③犬歯と隣の歯の間の「歯茎」に向かって液体を垂らします。猫が舌を出したら飲み込んだサインです。



 

■錠剤の薬の上手な飲ませ方






錠剤の薬は口を素早く開けられるかがポイントです。喉の根元に薬をおくと飲み込んでくれやすくなります。



①まず頭を抑える反対側の手に錠剤を持ちます。液状の薬を飲ませる時と同様に猫の頭を押さえ猫の口を上にむけます。



②親指と人差し指で猫の唇を口の内側に巻き込みます。反対側の手の中指の先または爪で下の前歯を押し下げてください。



③舌の根もと近く、上顎と舌で三角形になる部分を目指して錠剤をすばやく落とします。こんなに奥に落としてもいいの?と思えるくらいの深さが目安です。



④錠剤を落としたら口周りを素早く抑え、口が動かないようにして固定します。そして飲み込みやすくなるように猫の喉をさすります。顔にふっと息を吹きかけてみてもいいでしょう。



⑤猫が舌をペロッと出したら飲み込んだサインです。



この方法は、猫用のチーズなど柔らかくて愛猫が好むおやつに錠剤をくるんで食べさせてみるのもアリです。錠剤だけよりしっとりさせたものの方が猫は飲み込みやすくなります。あまり大きいと飲み込めないので、錠剤を潰して包んでくださいね。



 

■粉薬の上手な飲ませ方




粉薬は上顎につける方法と猫の体につける方法があります。



①猫の頭を押さえる反対側の指先に水をつけて粉薬をつけます。錠剤の時と同様に猫の頭を押さえ口を開けます。



②下顎を下げた指を軸にして手のひらが上に向くように手を反転させます。指につけた粉薬を、上顎の洗濯板状になっている部分につけます。



しかしこれはかなりの上級者テクニック。この薬を飲ませるときは猫が大好きな液状のもの、マヨネーズやバター(ごく少量で)やウェットなおやつに薬を混ぜて、猫が舐めやすい前足か、腰のあたりに擦りつけるのもアリ。猫が汚れていると感じてペロペロとなめてくれます。



 

■猫の薬の素朴な疑問




・症状が軽くなったら薬を飲ませるのを止めても大丈夫?



見た目では症状が良くなったと思えても、実は治りきっていない可能性があります。動物病院では治療に使用の分量を処方しているので、基本的に処方薬はすべて飲みましょう。ただ副作用や症状の悪化などおかしいと思ったら、処方薬が残っていてもすぐに動物病院に連絡してください。



・飲ませ忘れたとき二回分飲ませても平気?



獣医師から特別な指示があるものは別にして、飲ませ忘れても2回分ではなく1回分だけをあげましょう。



特に利尿剤や心臓の薬などは厳密に投与量を計算して処方するので、一度に2回分をあげるのはやめましょう。



 

■最後に




いかがですか。猫の薬の上手な与え方。最初は動物病院で先生や看護師さんから実際に飲ませてもらい、やり方を教わってみてもいいでしょう。



猫が嫌がって暴れても、この薬を飲ませるの猫のためだ!と強い信念を持ってやってみてください。猫は飼い主さんを信頼しているので、飼い主さんの気持ちをきっと読み取ってくれるはずです。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 猫に薬を飲ませるのは本当に大変!猫の薬に関する素朴な疑問とは