床に嘔吐した跡。そしてなんだか愛猫の元気がなく、口から大量のよだれが…。



あなたの愛猫がもしそんな様子をしていたら。そしてその猫が2歳前後の比較的若い猫だった場合、もしかすると何かを「誤飲誤食」したのかも知れません。



猫の誤飲誤食。これは決して珍しくはありません。ある大手保険会社が2012年に調べたところ、ペットが経験した怪我や事故の中でダントツ1位だったのは「異物誤飲」。その数はペットのうち7頭に1頭の割合になるそうです。



猫の誤飲誤食を甘く見てはいけません。特に「こんなものが!」というような異物が猫の命を縮めてしまうかも。



愛猫に誤飲誤食させないために、飼い主さんが気をつけること、そしてその対策法について調べて見ました。



 

■2歳前の猫は特に要注意




猫の誤飲誤食は、特に若い猫に多いと言います。好奇心旺盛でやんちゃな2歳前後の猫は特に要注意。



噛むだけ、感触を楽しむだけ、そんな些細な気持ちからついうっかり誤飲してしまうのが経験不足な年齢の低い猫です。



2歳前の猫は生えたばかりの歯の感触を試したいのか、いろんなモノをかじる傾向があります。猫が興味を持ちそうな物は猫の届かない場所にしまう習慣をつけましょう。



 

■猫が誤飲誤食しやすいものとは




猫の嗜好は猫それぞれ。一概には言えませんが、猫が誤飲誤食しやすいものとして「ビニール袋」「ネズミのおもちゃなど、おもちゃの一部分」「猫じゃらしなどのヒモの部分」「電気コード」「ペットボトルの蓋」「人間のサプリメント」「首輪の鈴」などが挙げられます。



猫が大好きなシャカシャカ音がするビニール袋は、遊んでいるうちに興奮して噛みちぎり、喉に誤飲してしまう事故は本当に多いとか。



そして飼い主さんがうっかり出しっぱなしにしていたサプリメントの瓶を猫がいたずらで転がしているうちに中身がこぼれ、つい1つ口に入れてしまった、という事故も聞いたことがあります。



猫の誤飲誤食は飼い主さんの留守中が特に注意が必要です。ビニール袋、猫のおもちゃは出しっぱなしにせず、仕舞ってから出かけるように心がけましょう。

 



■猫が誤飲誤食してしまったら




猫が誤飲誤食してしまったら、早期発見早期対策が大切です。早く判ればそれだけ吐き出せる可能性が早いからです。まだ異物が胃の中に残留しているのか、腸まで達しているのかで対処法も変わります。対策が遅れると腸閉塞や腹膜炎を引き起こすことがあります。



飼い主さんは愛猫が誤飲誤食していないかよく観察してください。猫の様子ですが、猫は誤飲誤食すると、「何度も嘔吐を繰り返す」「食欲がなくなる」「じっと動かず元気がない」「お腹を触られるのを嫌がる」「下痢気味になる」「よだれが出る」といった症状が現れます。

 

もし飼い主さんが猫が誤飲誤食したものがわかっていて、上記のような症状が出ているなら、すぐに病院へ連れて行きましょう。



 

■猫が誤飲誤食して一番危険なものとは




猫が誤飲誤食してしまった場合、一番危険なものは「ヒモ類」です。リボン、木綿糸、毛布やシーツに絡まっているヒモ、猫のおもちゃについているヒモなど、猫の周りにはヒモは沢山あります。



たかがヒモ、と思うなかれ、ヒモは取り出しにくく、体内の内臓器官に絡まりやすいのです。もし愛猫の口や肛門から糸やヒモが出ていても、絶対に引っ張るのはNG。飼い主さんが素人判断で無理に強く引っ張ると、猫の消化器官や内臓の粘膜を傷つけることがあります。



 

■猫の誤飲誤食は習慣になる




猫の誤飲誤食は猫によってはとても楽しい遊びなのかも知れません。1度誤飲誤食した猫は、何度も繰り返しやすいという報告があります。



猫の誤飲誤食は動物病院の治療費は決して安くはありません。触診、レントゲン検査、バリウム造影検査、超音波検査、手術、入院、となると簡単に10~20万円程度はかかるでしょう。



猫に保険をかけていても、猫の誤飲誤食は病気ではないため、保険が降りない可能性もあります。もし保険に加入する場合は、必ず「猫が誤飲誤食した場合の保険内容」について確認しておくと安心です。





いかがですか。決して他人事ではない猫の誤飲誤食。私が経験した猫の誤飲誤食はなんとカーテンのタッセル。



タッセルの紐をまとめた部分をいたずらして引きちぎり、噛んでいるところを発見。かなり引きちぎられていたので病院でレントゲン検査をしてもらい、催吐(さいと)処置をしてもらいました。



意外なものが猫の誤飲誤食の対象になります。皆さんも気をつけてくださいね。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 猫の誤飲誤食、ペットの事故では7頭に1頭が誤飲を経験!その対処法とは