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マリチッチ氏はこれらを完璧に組み合わせることで、人間離れした時間を達成しました。
ちなみに、純酸素を使わない「素の息止め」の世界記録は2013年にフランスのステファン・ミスフド氏が樹立した11分35秒で、翌年にはセルビアのブランコ・ペトロヴィッチ氏がギネス記録として11分54秒を記録しています。
マリチッチ氏自身も素の息止めで10分8秒に成功しており、今回の記録が単なる酸素頼りではなく、彼の基礎的な実力の高さに裏付けられていることが分かります。
「人間はどこまで自分の限界を伸ばせるのか」
マリチッチ氏の挑戦は、その問いに対する驚きの答えを提示しました。
平均的な人間が息を止められるのは30秒から90秒程度ですが、彼はその20倍以上もの時間を水中で生き抜いたのです。
今回の挑戦は単なる記録更新にとどまらず、呼吸の科学や人間の可能性、さらには海洋保護への関心を広める一歩にもなっています。
参考文献
Croatian Freediver Shatters Record For Longest-Held Breath
https://www.sciencealert.com/croatian-freediver-shatters-record-for-longest-held-breath
How Croatian freediver held breath for 29 minutes
https://divernet.com/scuba-news/freediving/how-croatian-freediver-held-breath-for-29-minutes/
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部