- 週間ランキング
「パートナーのいびきがうるさくて、夜中に何度も目を覚ましてしまう」
こんな悩みを抱えている人は、決して少なくないのではないでしょうか。
電化製品メーカーAnker傘下のブランド「Soundcore」が開発したのは、そんな悩みを解決するための画期的なアイテムです。
「Soundcore Sleep A30」は、いびきや騒音を検知しシャットアウトする睡眠用イヤホンです。
2025年6月よりKickstarterで先行販売が開始され、睡眠に悩む世界中のユーザーから注目を集めています。
目次
世界の成人の約40%が、慢性的な睡眠不足を訴えています。
週に3日以上、良質な睡眠を得られていない人は数億人にものぼるとされています。
現代社会において「安眠」は、なかなか得難い「贅沢なもの」なのかもしれません。
Soundcore Sleep A30は、こうした現代人の悩みに真正面から取り組むために開発されました。
最大の特徴は、スマートANC機能とリアルタイムいびきマスキング機能を搭載している点です。
一般的なノイズキャンセリングには2種類あります。
1つは「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」で、マイクで外部の音を拾い、それと逆位相の音を出して打ち消す技術。
もう1つは「パッシブノイズキャンセリング(PNC)」で、耳を物理的に密閉して音を遮断する方法です。
Sleep A30はこの両方を組み合わせ、低音から高音まで幅広い騒音をブロックします。
さらに特筆すべきは、「いびきマスキング」機能です。
周囲の音をリアルタイムで解析し、93%の精度でいびきを検出。
その周波数に合わせてイヤホンがマスキング音を生成し、いびき音を打ち消してくれるのです。
また、SoundcoreアプリではANCレベルやスリープタイマー、アラームなど多数の機能を細かく設定でき、個々の睡眠環境に最適な調整が行えるようになっています。
イヤホン自体も、1000人以上の耳道を3Dスキャンして設計された薄型構造。
横向き寝でも痛くなりにくい楕円形の形状を採用しており、98%のユーザーにフィットするとされています。
Soundcore Sleep A30には睡眠検知機能も搭載されており、ユーザーが眠ったと判断されると自動で音楽やノイズを停止させることも可能です。
また、ANCをオンにした状態でも9時間の再生が可能で、充電ケースを含めると最大45時間の使用が可能とのこと。
一般的な睡眠時間である7〜8時間をしっかりカバーしてくれるため、途中でバッテリー切れになる心配も少ないでしょう。
では、実際に使用した人たちの評価はどうでしょうか。
あるレビュアーは、「この小ささでこのバッテリー持ちは驚異的」と述べ、キャンプや旅行にも最適だとコメント。
また別のレビュアーは、「これを着けていれば原爆級の騒音でも眠れる」と極端な表現でANCの威力を称賛しています。
かなり偏った評価のようにも思えます。このあたりは一般販売された後の評価を確認したほうが良いかもしれません。
眠っている最中、イヤホンを装着し続けることで生じるデメリットも、長期使用して初めて分かるはずです。
現在、Kickstarterでの早期支援者用の価格は159ドル(約2万3000円)で、発送は2025年8月以降の予定です。
睡眠は、私たちの心と体をリセットする貴重な時間です。
もしかしたらSoundcore Sleep A30が、その時間をより豊かで快適なものにしてくれるかもしれません。
参考文献
soundcore Sleep A30: The First Smart ANC Sleep Earbuds
https://www.kickstarter.com/projects/soundcore/soundcore-sleep-a30-the-first-smart-anc-sleep-earbuds/description
ライター
矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。
編集者
ナゾロジー 編集部