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そして自撮り棒はシンプルなアイテムでありながら、自撮り写真の品質を大きく向上させてくれます。
しかし今や、自撮り棒はもう古い存在かもしれません。
アメリカのクリエイターチーム「ZeroZeroRobotics」は、カメラをその場で浮遊させて自撮りできる「ホバーカメラ X1」を開発しました。
従来のドローンのようにごついコントローラーで操作する必要はなく、ボタン1つで簡単に浮遊して撮影してくれます。
目次
自撮り棒を使うなら、ある程度遠くから自分たちを撮影できますが、映せる範囲や角度にはどうしても限界があります。
カメラを搭載したドローンを利用すれば、自撮り棒以上に多彩な映像を撮影できるでしょう。
しかしドローンの多くは、環境モニタリング、測量、警備、映画の空撮などを目的に開発されており、機体サイズ・飛行時間・コントローラー・操作技術・コストパフォーマンスなど、どの要素をとっても「自撮り」には大げさになってしまいます。
旅先で友達と自撮りするために、大きなドローンとコントローラーをわざわざ持っていく人などいないでしょう。
そこでZeroZeroRoboticsの開発チームは、自撮りに特化したドローン「ホバーカメラ X1」を開発しました。
X1は4つのプロペラで浮遊する小型ドローンです。
プロペラがカバーで覆われているため怪我をする心配はなく、誰もが簡単に操作できます。
手のひらからわずか3秒で起動。
その場で浮遊し、2.7K/30fpsの動画、1200万画素の静止画をブレを補正しながら撮影してくれます。
またX1の重さはたったの125gであり、折りたたむと127mm×86mm×31mmの直方体になります。
コンパクトで軽いため、持ち運びも便利です。
普段自撮り棒を携帯しているなら、それをX1に変えても特に気にならないレベルでしょう。
そしてX1には5つのモードが用意されており、ハイレベルな自撮りが可能です。
①ホバーモードでは、浮遊した状態でユーザーを撮影してくれるため、どんな場所でもハンズフリーの自撮りが可能です。
X1の基本モードと言えるでしょう。
②オービットモードでは、X1がユーザーの周りを自動で周回してくれるため、「Vlog」や「家・車・場所の紹介」など、ハイセンスな動画コンテンツを作成するのにぴったりです。
③ズームアウトモードは、X1がユーザーから遠ざかり、美しい景色やドラマチックな動画を撮影するのに役立ちます。
④バーズアイモードでは、X1が上昇し、ユーザーを上からまっすぐに見下ろして撮影します。
ワンタッチで俯瞰写真を入手できるのです。
⑤フォローモードでは、最高速度20km/hでユーザーを撮影しながら追いかけてくれます。
このように多彩な自撮りが可能なX1ですが、操作のためにごついコントローラーは必要ありません。
専用のスマホアプリでX1を簡単に遠隔制御でき、撮影した写真もリアルタイムで取得できるのです。
難点をあげるとすれば、1回の充電で約11分間しか連続飛行できないことです。
この問題は追加のバッテリーを使用することでいくらか解決しますが、それでも旅行先での撮影は素早く済ませる必要があるでしょう。
また国土交通省によると、重量100g以上が「無人航空機」に該当するため、日本ではX1も規制の対象となります。
現時点の重量では、「好きな場所で気軽に撮影する」のは難しいのかもしれません。
とはいえ、自撮り特化型ドローンである「ホバーカメラ X1」は、私たちに自撮りの新たな可能性を教えてくれました。
自撮り用ドローンの存在が多くの人に認知されたり、機体の軽量化が進んだりするなら、「自撮りといえば”棒”ではなく”ドローン”」と言われる時代が来るのかもしれません。
現在、「ホバーカメラ X1」はクラウドファンディングサービス「Indiegogo」にて支援募集中であり、特価329ドル(約4万6000円)で入手できます。
参考文献
Hover Camera X1 drone can be used without an app or a remote