肝臓について知ろう!

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肝臓の仕組み

消化器のひとつである肝臓は体内で一番体積が大きい臓器です。

ちょうど横隔膜と胃の間にあります。

肝臓には肝動脈があり、そこから酵素がたっぷり含まれた血液が肝臓の細胞に必要な酵素を送ります。

そして肝臓特有の静脈である門脈は消化器から送られてきた栄養素や毒素が含まれている血液を受け取ります。

肝臓は受け取った毒素を分解しておしっこと一緒に排出させます。

そして受け取った栄養素は下大静脈から送り出して全身の細胞に届けたり、肺に送り返します。

胆汁を分泌させるのも肝臓の役割で、この胆汁は総胆管から胆のうに送り出します。

胆のうで溜められた胆汁はやがて十二指腸に送り出されます。

肝臓の大切な役割

肝臓の働きは細かく分けると500種類以上はあると言われています。

とっても働き者の臓器で、常にフル活動で黙々と機能しています。

そのうちのいくつかを説明しますね。


小腸で吸収した栄養素(アミノ酸、ブドウ糖、脂質など)が門脈を通って肝臓に入ってきます。

例えば愛猫が食べた肉や魚のタンパク質が小腸でアミノ酸まで分解されます。

このアミノ酸が小腸から門脈を通って肝臓に入ると、再びタンパク質や血液成分のアルブミンなどに作り替えられます。

こうして筋肉、皮膚、血液など自分の体を作ります。

またグルコースなどの糖質の量が必要以上に摂取された場合は、グリコーゲンという形で肝臓に蓄えられ、エネルギーが必要な時に排出されます。

肝臓は小腸から吸収された毒素の分解もします。

たとえばタンパク質の副産物であるアンモニアは危険な毒物ですが、これを尿素に分解しておしっことして排出します。

脂肪を消化する胆汁の分泌、ビタミンB12や葉酸の合成も肝臓の仕事です。

疲労した時に生じる乳酸を分解してグリコーゲンに変えたり、免疫力を高めたり、ウイルスを駆除して体を守るのも肝臓の役割です。

肝臓の病気の原因

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人間の場合はお酒の飲みすぎなどで肝炎にかかったりしますが、猫の場合は何が原因で肝臓の病気になってしまうのでしょうか。

原因をいくつか挙げてみましょう。

ウイルスや細菌の感染

ウイルスや細菌に感染して肝臓に障害を起こすことがあります。

猫の場合は猫伝染性腹膜炎(FIP)と胆管肝炎に注意する必要があります。

猫伝染性腹膜炎はコロナウイルスに感染して起こる病気で、肝機能の低下によって黄疸や腹水が見られるようになります。

胆管肝炎はコロナウイルスや猫白血病ウイルス(FeLV)などの感染で発症することがあり、胆管と肝臓に炎症を起こします。

寄生虫の感染

寄生虫に感染することによって肝臓に障害を起こすことがあります。

例えばトキソプラズマはほとんどの猫が感染していると言われていますが、このトキソプラズマは猫の免疫力が低下した時に嘔吐、下痢、肝機能低下による黄疸などを引き起こすとされています。

また肝吸虫が胆管の周りに寄生することにより胆管肝炎を引き起こすこともあります。

有害物質や薬物による中毒

肝臓は毒素を受け入れてそれを分解し体外に排出する役割を果たしていますが、解毒することができないほどの強い薬物有害物質を取り込むと中毒を起こし肝臓に炎症を起こすことがあります。

例えば風邪薬に含まれているアセトアミノフェンを間違えて飲んでしまうと肝炎を引き起こす原因になります。

食生活

問題のある食生活によって肝機能を低下させてしまい、肝臓に負担をかけて病気になってしまうことがあります。

特に脂肪やタンパク質を過剰に摂取すると肝臓に負担をかけてしまいます。

肥満も原因のひとつですので、まるまると太らせすぎないようにしなければなりません。

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肝臓の病気になると見られる症状

初期に見られる症状

肝炎の初期には症状が見られないこともありますし、他の病気と間違えるような症状も多いので発見が遅れてしまいがちです。

沈黙の臓器で非常に我慢強いですから、少しの異常でもすぐに察知してあげるようにしたいですね。


肝炎の初期に見られる症状には、食欲不振、体重が落ちて痩せてくる、元気がなくなる、被毛のツヤがなくなる水をよく飲むようになる、おしっこの量が増える、おしっこの色が濃くなる、お腹を押されると嫌がるなどが挙げられます。


これらの症状がでたら、肝機能の低下の可能性があります。

肝炎が進行した時に見られる症状

肝炎が進行すると肝機能障害に伴う特有の症状があらわれるようになります。

例えば、白目、歯ぐき、耳の中に黄疸が出たり、腹水がたまりお腹が膨れたり、嘔吐するなどの症状です。

黄疸はビリルビンという黄色い色素が原因で皮膚や白目が黄色く見えてしまう症状です。

ビリルビンが原因でおしっこも濃い黄色になります。

この黄疸が出たらかなり症状が進行していると考えることができます。

肝炎の進行に伴ってアルブミンが作れなくなると、体液の水分を調整することができなくなり、お腹が不自然に膨れてしまうことがあります。

このことを腹水と言いますが、この場合も肝臓疾患を疑うべきでしょう。

さらに肝炎が進行すると

肝炎が進行すると肝臓の細胞が壊れて出血し、吐血や血の混じったウンチが出るようになります。

また肝臓が解毒できなくなると毒素が脳にまで達し、肝性脳症を起こしてしまいます。

そうすると失明、けいれん、昏睡、意識障害などの神経症状にまで至ることがあります。

肝細胞が壊れて線維化すると肝臓が硬く委縮し、肝硬変になってしまいます。

肝硬変になると肝臓は機能することができなくなり、治療が難しくなります。

また肝臓障害から門脈体循環シャントという病気を併発することがあります。

これは門脈の血行障害により肝臓へ送られるべき血液がそれ以外の場所に循環してしまう病気で、神経障害、肝性脳症、肝硬変などの障害を起こすようになります。

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情報提供元: mofmo
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